公益財団法人日本財団によると、日本において7人に1人の子どもが貧困状態にあると言われています。1985年に10.9%であった子どもの貧困率は、2019年には13.5%となり、これはOECD(経済協力開発機構)加盟国の中で最悪の水準です。貧困世帯で育つ子どもは、医療や食事、学習、進学などさまざまな面で不利な状況におかれ、そこから抜け出すことも難しいと言われています。では、貧困世帯の子どもたちはどんな暮らしぶりで、何を感じているのでしょうか?
5歳の冬、両親が離婚し、母との2人暮らしが始まったやまぐちみづほさん。専業主婦だった母は働き始めますが、正社員になることは難しく収入は十分とはいえません。父からの養育費は滞ることが多く、家は常に困窮状態になってしまいました。食べるものにも困る生活をしていた小学生時代のやまぐちさんが憧れていたものはなんだったのでしょうか?
※本記事はやまぐちみづほ著の書籍『明日食べる米がない! ~親が離婚したら、お金どころか、なーんにもなくなりました!!~』から一部抜粋・編集しました。
習い事に憧れすぎて…
「習い事をしたい」という気持ちに発想力で折り合いをつけるのは素晴らしいですが、大人目線だと切なさも感じます。「現代のリアルな貧困家庭について多くの人に知ってもらいたい」という強い思いから、この漫画を描き始めたと語るやまぐちさん。当事者以外にはなかなか表面化しない「見えない貧困」について、改めて考えるきっかけにしてはどうでしょうか。
著=やまぐちみづほ『明日食べる米がない! ~親が離婚したら、お金どころか、なーんにもなくなりました!!~』