今田美桜が第112回ドラマアカデミー賞で主演女優賞を受賞 / 撮影=石塚雅人
【写真】江口のりこ演じる峰岸と麻理鈴の"師弟関係"も人気だった

2022年4~6月放送ドラマを対象に開催した第112回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。主演女優賞は、「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系)の今田美桜が初受賞した。今田は、大手企業に就職しさまざまな部署に異動となる新入社員・田中麻理鈴(まりりん)役。どの部署でも持ち前の明るさと素直さを生かし周りを巻き込み、憧れのT・Oさん(向井理)に近づくために前向きに仕事に臨む姿が愛された。

「とにかくやってみないと分からない」と飛び込みました

受賞を受けて今田は「主演女優賞を頂いてびっくりすると同時に、多くの人にこの作品を見てもらえたことを実感しています。共演した方々やスタッフさんたちと作ったドラマが届いていたのかなと思うと、すごくうれしいですね」と喜びのコメント。

演じた麻理鈴については、「麻理鈴は底抜けに明るくて、とことん真っすぐな人。こんな天真らんまんな役は演じたことがなく、原作漫画を読み、石田ひかりさん主演の『悪女(わる)』(1992年、日本テレビ系)も見て『どうしよう、私にできるかな』と思いました。もちろん連続ドラマ初主演というプレッシャーもありましたが、『とにかくやってみないと分からない』と飛び込み、現場では皆さんに助けてもらいました。特に、麻理鈴の憧れの先輩である峰岸役そのままにかっこいい、江口のりこさんにかなり甘えさせていただきました」と明かした。

現場では小野が人気も…「麻理鈴にはもっと上を」

そんな峰岸をはじめ魅力的なキャラクターたちも物語を豊かにした。麻理鈴の恋の行方も視聴者の注目を集めたが、「T・Oさんこと田村さん(向井理)、先輩の小野さん(鈴木伸之)、後輩の山瀬くん(高橋文哉)がそれぞれ魅力的で、現場でもよく『自分が麻理鈴だったら誰を選ぶ?』という話になりました。現場では小野派が圧倒的に多かったです。小野さんは会社では麻理鈴にいろいろと言ってきますが、結局のところは優しい。周りでも小野派が圧倒的に多かったです。でも、やっぱり麻理鈴には、これから会社の中でもっと上を目指して頑張ってほしいですね」と期待を寄せる。

この作品で得たものを聞くと「麻理鈴の考え方です。仕事を楽しんですること、何事にも全力で当たること。そうすると、見えてくるものが変わりそうだなと思います。今の世の中に訴えかける作品でもあったので、そのメッセージが伝わっていたらうれしいです」。

さらに、「麻理鈴もそうでしたが、一人でできることは限られていて、周囲の人の助けがあれば一人じゃできないことも実現できる。このドラマの現場も、まさに助け合いのあるチームでした。撮影が無事に終わってほっとした一方で、本当に温かくて楽しい現場だったので『まだまだ麻理鈴を演じたかった』という気持ちが湧き、泣けてきました(笑)。正直、いまだに麻理鈴ロスです」と撮影が終わった寂しさも明かしていた。

(取材・文=小田慶子)