世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2023」が、3月25日に東京・東京ビッグサイトで開催。BLUE STAGEで行われた「TVアニメ『天国大魔境』スペシャルステージ」に佐藤元(マル役)、千本木彩花(キルコ役)、山村響(トキオ役)、福圓美里(ミミヒメ役)、武内駿輔(シロ役)が登壇した。
原作は「このマンガがすごい！2019」オトコ編第1位
「天国大魔境」は石黒正数原作、「アフタヌーン」(講談社)で連載中の近未来SFアドベンチャー作品。2018年の連載開始直後から話題を集め、同年12月には異例の早さで「このマンガがすごい！2019」オトコ編第1位にランクイン。現在、第8巻まで刊行されている。イベントでは、佐藤、千本木、山村、福圓、武内が集まったファンの拍手に迎えられ登場。自己紹介で、佐藤が「『天国大魔境』はサバイバルモノなのでカンパンを持ってきたんですけど、ダメって言われちゃって…控室に置いてあります。あとで写真を上げます」と明かし、笑いが起こる。
トークでは、アフレコでのエピソードを紹介。“天国組”(トキオ、ミミヒメ、シロ)と“魔境組”(マル、キルコ)のアフレコは別々に行われたため、イベントで初めて会うことも多いとのこと。福圓は、取材の際にキャスト陣がそろったことを振り返り、「初めてみんなで過ごせて、チームを組んだぜ！っていうところで。今日も一緒でうれしいです」と喜ぶ。
オープニング映像も初解禁
この日は、森大貴監督からメッセージが届き、佐藤が代読。さらに、OPテーマを担当するBiSHからはビデオメッセージが。放送を目前に控えた気持ちを「ドキドキハッピーキル光線」と作品に合わせた表現で明かし、「どんな感じでアニメになっているのか、ドキドキしますね」と話すBiSHに、佐藤は「大ファンなので、ありがとうございます！ ここが天国かもしれません(笑)」と大喜びで、感謝のおじぎを見せる。その後、佐藤のVTRフリからオープニング映像を初解禁。「格好いい！」とキャスト陣から声が上がっていた。
続いて、キャスト陣が作品の見どころを語っていく。山村が「原作を先に読ませていただいて、躍動感のある作品だなって思っていたから、映像になるのが楽しみでした。実際に出来上がった映像を見ると、映像の美しさと迫力がすごかったので、原作ファンの方も大満足の映像になっていると思います」と話し、福圓も「本当にそうだと思います」と同意。
武内は「人間ドラマみたいな部分が面白いなと。どこか、何か欠如した人間たちが、天国と魔境という環境下で、たくましく生きようとするさまが魅力的だと思います」とコメント。
千本木は「(“天国組”と“魔境組”の)どちら側にも魅力があって、どちら側にも共感できるところがあったり、いろんな要素が詰まっているので、毎話毎話進むごとに謎が出てきて、解決したりするので、私たちと一緒に冒険している感じで見ていただけたらうれしいです」と話した。
その後、作中でトキオが受け取った「外の外に行きたいですか？」という謎のメッセージにちなんで、“外の世界に出たときの謎”を発表。
それぞれが“外の世界”に出て不思議に思ったこと、衝撃を受けたことなどについて語り、最後は佐藤が「ラブロマンス、サバイバルアクション、SFと、ジャンルの垣根を超えたと言ってもいいし、ジャンルというものを破壊した作品でもあります。ある意味、どう捉えるかも分からない謎の物語。これがまた面白いところなので、楽しみに待っていただけたらと思います」とにメッセージを送った。
TVアニメ「天国大魔境」ストーリー
2024年、世界は崩壊した―。未曾未曾有の大災害から15年。廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。
東京・中野で便利屋を営むキルコは、とある女性から謎の依頼を受ける。「この子を“天国”に連れて行って―」。
そう言い残し息を引き取った彼女に託された少年、マル。彼は「“天国”には俺と同じ顔をしたやつがいるらしい」と言うがそれ以上のことは何も知らず、2人は「天国探し」の旅に出ることに。
一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたち。学園長、優しい先生たち…。そこには日々豊かで穏やかな時間が流れていた。
そんなある日、トキオは“外の外に行きたいですか？”という謎のメッセージを受け取る。「ここより外の世界があるの？」。
初めて芽生えた疑問に戸惑うトキオはその出来事をきっかけとして、当たり前の日常に違和感を抱き始める――。
なお、「天国大魔境」は、TOKYO MXほか地上波放送に加え、ディズニープラスのスターでも4月1日(土)夜10:00より世界見放題独占配信開始(中国本土を除く)。
◆取材・文＝隠岐麻琴
