人に会った後「ひとり反省会」をして悩んだり、必要以上に他人に気を遣ってしまったり...「しんどい」と感じた時は、心がラクになる考え方を取り入れてみませんか? 『あなたの「しんどい」をほぐす本』(KADOKAWA)は、心理学の観点から「自分なんて」が「自分らしく」に変わる考え方を35のテーマで紹介。今回は本書の中からテーマを厳選してお届けします。心をほぐす言葉と可愛いイラストをお楽しみください。
※本記事はPoche (著)、もくもくちゃん(イラスト)著の書籍『あなたの「しんどい」をほぐす本』から一部抜粋・編集しました。

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24 過去に怒りを感じるのは、「今」安全な環境にいるから


いっぱい助けたのに、あなたのことは助けてくれなかったアノ人。
たくさん尽くしたのに、あっさり手のひらを返したアノ人。
大好きだったのに、その気持ちを利用してあなたを傷つけたアノ人。
ずっと信じていたのに、あなたを裏切ったアノ人。
......ふとしたときに過去のできごとがよみがえって、怒りが湧いてくることがあります。
今も怒っている自分が嫌になったり、未だに根に持っている自分に呆れたり、言い返せなかった自分を責めたりしてしまうこともあるかもしれません。
怒りの感情を出すには、怒りを出しても安全な環境が必要です。
当時あなたは「怒れなかった」のではなく、「怒らない方がいい」と無意識に判断したのかもしれません。
その当時、あなたがその場で怒りを爆発させていたら、きっと今より複雑な状況になっていたはずです。大切な誰かを傷つけて今よりもっと後悔したり、取り返しのつかないことになったりしていたかもしれません。


今あなたが怒りを感じているのは、怒れるような状況になったから。当時よりも安全な環境になって、やっと怒りの感情が出せるようになったということです。
だから、「今もまだ怒っている」なんて自分を責めないでおきましょう。
これまでひたすらに「自分のせいだ」と思って生きてきた人が、相手に怒りを感じられるようになったならそれは前進です。
自分の気持ちに蓋をして我慢して生きてきた人が、過去に対して怒りの感情が出せるようになったならそれもまた前進です。
まずは、怒っている自分を否定しないこと。「過去に起こるようなことがあったのだから、怒っていいんだよ」と、自分の気持ちを認めましょう。
怒りは、否定されるとますます膨らみます。
だから「怒っている自分が嫌い!」「怒りたくない」と思う人ほど、まずは怒っている自分を認めて受け止めてみてください。
その方が早く怒りを手放せますよ。
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