中井和哉 / ※画像はWEBザテレビジョン タレントデータベースより
【動画】展開が気になる…!中井和哉が演じる“稲崎露敏”も登場するPV

テレビアニメ「天国大魔境」が4月1日(土)からTOKYO MXほかでスタートする。この作品は「それでも町は廻っている」の作者・石黒正数が「アフタヌーン」で連載しているマンガが原作で、未曾有の大災害により崩壊した世界で“天国探し”の旅をするマルとキルコ、そして壁に囲まれた美しい世界で集団生活を送る謎に包まれた子どもたちの世界が描かれている。この作品にそうそうたる面々の声優陣が参加するが、中井和哉も稲崎露敏役で出演する。放送・配信を前に、中井のこれまでの活動、軌跡を振り返ってみたいと思う。

青二塾の入塾テストを受けて合格

中井は声優の仕事に興味を持っていたが自分がなれるとは思っていなかったという。公務員として働いていたが、青二塾の入塾テストを受けて合格。基礎から声優としての仕事について学んだ。

声優デビューは1995年放送のテレビアニメ「空想科学世界ガリバーボーイ」。翌1996年には「機動新世紀ガンダムX」のウィッツ・スー役のほか、「キテレツ大百科」「ゲゲゲの鬼太郎」「地獄先生ぬ〜べ〜」などに出演している。

大きな転換期となったのは1999年、「ONE PIECE」のロロノア・ゾロ役に決まったこと。中井が原作のコミックを読んで面白さに感動し、猛烈に演じたいと思ったくらい惚れ込んだ役。ゾロは両手に刀を持ち、3本目を口にくわえて振るう“三刀流”。世界一の剣豪を目指し、クールでストイックな性格だが、根は心優しい剣士でもある。オーディションでゾロ役を勝ち取り、まさしく中井の代名詞となる当たり役・ハマり役となった。ゾロがハマり役となったことで“剣士”の役のオファーが増えたという。

「銀魂」でも“剣士”役

2006年から放送が始まった「銀魂」では、中井は土方十四郎を演じている。真選組副長でプライドが高く、クールな性格。しかし面倒見が良かったりして、優しい一面も垣間見える。ゾロとは違うタイプだが、芯の部分では共通したものを感じることができる。2009年にスタートした「戦国BASARA」の伊達政宗役も、中井が演じる役の中で常に人気上位に入っており、“中井=剣士”というのはしっかりと定着している。

剣士ではないが、「炎炎ノ消防隊」で演じる“秋樽桜備”も面倒見のいい大隊長で、兄貴的存在。「青の祓魔師」の勝呂竜士は不良っぽい見た目とは裏腹に、真面目で努力家。同じく、兄貴肌だったりする。「血界戦線」のザップ・レンフロも“面倒見のいい”キャラということで、オファーする側もそういった共通点というか“求めているところ”があってオファーしているのだろう。

アニメの他に、ナレーターとしても活躍しており、「スッキリ」や「アッコにおまかせ!」「クローズアップ現代」(水曜担当)といった番組にレギュラー出演中。こちらではアニメとはまた違う一面も感じられるので、注目して声を聞いてもらいたい。

さて、「天国大魔境」の放送開始まで2週間ほど。キャスト発表時に中井自身が「ある意味ヒーロー的に登場しますが、その後の一筋縄ではいかない部分も含め、付き合っていくのが楽しみな存在」と語った“稲崎露敏”というキャラクターをどんなふうに演じてくれるのか楽しみだ。

TVアニメ「天国大魔境」あらすじ

2024年、世界は崩壊した。未曾有の大災害から15年。廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。

東京・中野で便利屋を営むキルコは、とある女性から謎の依頼を受ける。「この子を“天国”に連れて行って――」。そう言い残し息を引き取った彼女に託された少年、マル。彼は「“天国”には俺と同じ顔をしたやつがいるらしい」と言うがそれ以上のことは何も知らず、2人は“天国探し”の旅に出ることに。

一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたち。学園長、優しい先生達…。そこには日々豊かで穏やかな時間が流れていた。そんなある日、 “外の外に行きたいですか?”という謎のメッセージを受け取るトキオ。「ここより外の世界があるの?」初めて芽生えた疑問に戸惑うトキオはその出来事をきっかけとして、当たり前の日常に違和感を抱き始める。

なお、「天国大魔境」は地上波テレビ放送の他、ディズニープラスでも4月1日(土)夜10:00より世界見放題独占配信される。