コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、ひのみやさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「ヤンデレを演じている男の娘の話」だ。3月25日時点で1万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今作はひのみやさん作の単行本『ヤンデレカフェへようこそ』第1巻に収録されているストーリーだ。今回は作者のひのみやさんに制作の背景を伺った。
ヤンデレ好きにはたまらないヤンデレカフェへ
「病んでる」×「デレ」の組み合わせであるヤンデレ。そんなヤンデレが安心安全に体験できる『ヤンデレカフェ』が物語の舞台だ。主人公の倉木くんはヤンデレが大好きな男子高校生。ヤンデレを演じる店員の行動に喜ぶが、一方で天然な倉木くんに店員が翻弄されていくストーリーである。
「ヤンデレを演じている男の娘の話」では、今まで倉木くんと他の店員のやりとりを静観していたナリア目線で物語が進んでいく。ナリアはお兄さんに誘われて女装をして接客をはじめた。はじめは「イカれてんのか?」と思っていたナリアだが「ヤンデレ演技は楽しいし、女の子と好きなだけおしゃべりできる。女好きにはまさに天職」と今ではやりがいをもって働いている。
そんな時に倉木くんが走って来店し、その後に続いて休みのはずの店員が2人、店にやってきた。
「シフトを間違えた」という2人だが、倉木くんをつけていたのは一目瞭然。
ナリアは倉木くんに通常通りヤンデレの接客をするが、次第に昔飼っていた犬と倉木くんが激似なことに気付いた。そして次第に倉木くんの魅力にハマっていく……。
単行本『ヤンデレカフェへようこそ』では、さまざまな店員と倉木くんとの絡みを見ることができるのも魅力のひとつ。
実際に作品を読んだ人からは「面白いからまじで見てほしい」「本当にあったら行ってみたい」「最高の漫画に出会ってしまった」「ヤンデレかつ顔良いの多くて助かる」といった声があがっている。
今回は、作者・ひのみやさんに制作について話を伺った。
作者・ひのみやさんの創作背景とこだわり
――「ヤンデレを演じている男の娘の話」を創作したきっかけや理由があればお教えください。一番はヤンデレと男の娘が大好きだからです。
本作は『ヤンデレカフェへようこそ』に収録された3話目のお話で、これまで彼は周囲がヤンデレになる状況を静観する立場のメイドさんでしたが、いざ自分もヤンデレになったとき焦燥する姿を絶対に見たい!と考えていたのでその通りにしました。
――「ヤンデレを演じている男の娘の話」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
前述の通り、最後の演技ではない照れ顔は絶対に描きたかった姿なので楽しんで描いていました。
4~8ページ目の続々と集まってくるヤンデレ店員さん達もお気に入りです。
――今作が収録されています単行本『ヤンデレカフェへようこそ』ではさまざまな話が収録されていますが、ひのみやさんが特にお気に入りのお話があればお教えください。
テーマパークでわちゃわちゃしている人達が好きなので、4話目の『ヤンデレ屋敷編・前』は描いていても楽しかったです。どうかお読みいただいた皆様にも楽しさが伝わりますように。
――ストーリーやキャラクター設定は普段どのようなところから着想を得ることが多いのでしょうか?
ストーリーに関しては、キャラクターを頭の中で会話させたり、新しい場所やイベントが発生したら彼らはどうなるのか?という化学反応を想像して書き起こしています。全く別の要素を組み合わせるといい案が浮かびやすいです。(ヤンデレ+カフェ、ヤンデレ+コメディなど)
キャラクター設定についても、こんな性格の人物がこうなっているところが見たい!の気持ちで生み出しているので、自分の好きを深堀りするところから始めています。大好きな作品から影響を受けることもたくさんあります。
全体のストーリーやドラマ作りに関して私はまだまだ未熟ですので、担当編集の方と相談しながら進めることも多いです。
一人では気が付けない客観的な視点からのご意見やひらめきをいただけるので、常々ありがたさを感じています。
――ひのみやさんの今後の展望や目標をお教えください。
まずは『ヤンデレカフェへようこそ』をたくさん描きたい!と思っています。
彼らの物語を長く紡げるよう、執筆速度を上げたり絵や物語作りの勉強をしたりと漫画力を上げるために頑張ります。
いちヤンデレ好きとしては、本作を出したことであわよくばヤンデレ作品が世に増えますようにと切に願っております。
――最後にひのみやさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
お読みいただいた皆様の嬉しいお言葉や応援の数々に日々助けられています。本当にありがとうございます。
pixivで『ヤンデレカフェへようこそ!』を公開してから長い間お待たせしてしまい心苦しい気持ちでしたが、無事に連載や単行本としてお届けすることができて本当に良かったです。こうして形にすることができたのも皆様のおかげです。
今後もヤンデレが好きだ!の気持ちでたくさん創作する予定なので、どうか見守っていただけますと嬉しいです。一緒にヤンデレ最高の気持ちになりましょう。