人生100年時代の洋服選びに新提案。介護施設をブティックに変える「介護施設でファッションショー」開催の背景とは?

東京ウォーカー(全国版)

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今回取り上げるのは、シニア女性向けアパレル卸売業の有限会社アルコンが企画する、要支援・要介護となり気軽にショッピングできないシニア女性に向けて、通所しているデイサービス施設内で衣料品の販売会を行う「介護施設でファッションショー」。

直近では、2024年1月16日に介護老人保健施設せみねの丘(宮城県栗原市)にて行われており、これまでに宮城県と青森県の6施設で延べ18回実施されている。企画のアイデアはどのようにして誕生したのか。その背景や開催意図などを、担当者に話を聞いてみた。

ーー「介護施設でファッションショー」を実施した意図や狙いは?
超高齢化社会の日本では、「いくつになっても洋服選びを楽しめる」ことが大切だと考えています。地方を中心に、シニア女性向けのアパレル小売店が減り、郊外の量販店に集約されてきていることで、移動手段が不自由なシニア女性や介護施設利用者は服選びがしにくくなりました。このような買い物弱者への対策として、普段通所している身近な介護施設で服選びができれば、利便性が向上し、地域課題の解決にもつながります。また、利用者同士が試着をして楽しくおしゃべりをすること自体が生きがいにもなり、人生100年時代の新しい洋服選びのスタイルだと考えます。

ーーこの取り組みのイチオシポイントは?
介護施設で衣類の販売会をすることで、利用者様や介護福祉施設職員様からは「洋服を見るだけで心がときめく」「施設利用者同士の会話が増え明るくなった」などの声が寄せられており、「高齢化社会での新しい洋服選び」という社会課題の解決につながっていると考えます。

ーーこの取り組みのアイデアはどのようにして生まれた?
高齢化社会の進展とともに、介護施設でのニーズが高いことに気づき、試しに移動販売会を実施したところ、利用者様に大変喜んでいただきました。このことから、新たな洋服選びの選択肢として「介護施設でファッションショー」を展開していくことに決めました。

販売会の様子

「介護施設でファッションショー」について

コンセプトは「デイサービスで出会う新しいおしゃれ。いつもの場所で特別な選択」。服選びをしにくくなった人たちに服選びを楽しんでもらい、利用者同士の交流が新たな生きがいとなる。人生100年時代に合わせた、新しい洋服選びのスタイルを提案する取り組みだ。

■対象地域やターゲット
現在は宮城県と青森県で実施。今後は今後順次拡大予定。

■サービスの特徴
(1)洋服を「見る・選ぶ・購入」するといった行動が身体的・認知的アプローチとなり、リハビリや認知症予防にもつながるとされている。
(2)施設内でのショッピングは、外出せずに購入できるため移動が困難な人にとって便利。
(3)シニア女性アパレル卸専門店が実施しているため、施設利用者の好み、サイズなどに合わせて商品を提供可能。
(4)高齢者特有の健康上の問題や安全性に配慮した商品が選定できる。

【写真】販売会の様子

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