老舗あんこ屋による渾身の新商品“白いぜんざい”はなぜ生まれた?担当者に聞く開発の裏側

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今回取り上げるのは、1905年創業のあんこ屋「橋本食糧工業株式会社」が2023年11月に発売した「白いぜんざい ゆず粉添え」。“ぜんざい”と言えば赤色が普通だが、今回の商品の特徴は、名称どおりの高級感のある白さ。上品な「白いぜんざい」はなぜ生まれた?発売の狙いは?気になる点を、同社担当者に直接ぶつけてみた。

「白いぜんざい ゆず粉添え」調理イメージ


ーー「白いぜんざい ゆず粉添え」発売の狙いや、どんなシーンで活用できるのかを教えてください。
日常使いには少し高いけれども高級感があり、お呼ばれに気軽に持って行けたり、自分へのご褒美として使っていただけるようにと1人前ずつを箱入りにしました。

ーーイチオシポイントは。
小豆の中でも希少と言われる北海道産の白小豆を使用し、その繊細でまろやかと言われる風味を添付のゆず粉を振りかけることによって一層引き立たせることができます。また、ゆずの黄色と白いぜんざいとの色合いの美しさも楽しむことができます。

ーーパッケージやデザインで工夫された点はありますか。
パッケージには光の加減で浮かび上がる日本古来の麻の葉模様を採用し、高級感を演出するとともに、箱を開けたときのがっかり感を排除するため、ぜんざいのパウチ、ゆず粉の袋もスティック状にするなど内装デザインにもこだわりました。

ーー商品開発のアイデアはどのようにして生まれましたか。
昔から親しまれているぜんざいに美しさと驚きを与えたいと思い、味わいや色合いを検討しました。

ーーアイデアの実現に向けて苦労した点は。また、どのようにしてクリアしたのでしょうか。
白小豆は味が繊細なため従来の赤い小豆とは風味が違い、同じ製法であれば白小豆の良い部分が失われてしまいました。繊細さやまろやかさは裏返すと、あっさりしすぎて薄いということに繋がりかねませんでしたが、その良さをより引き立たせるよう氷砂糖やオホーツクの塩を加えることによって、まろやかさのなかにも味わいを生み出すことに成功しました。

さらに香りがよく、ゆずの実を丸ごと使用した静岡県川根町のゆず粉をぜんざいに振りかけることによって、見た目にも美しく、味わいについても白小豆の良さをより引き出すことができました。

ーーユーザーへのメッセージをお願いします。
こだわりがいっぱい詰まった、あたたかい白いぜんざいに香り高いゆず粉をふりかけて、ほっこりとした気分になってください。 

原料は、希少な北海道産白小豆

一般的な赤い小豆ではなく、小豆全体の約0.2%しか栽培されていないという希少な北海道産白小豆を、すっきりと甘い氷砂糖で丁寧に炊き上げて作られる「白いぜんざい ゆず粉添え」。添付の粉を振りかけることでゆずの香りと一緒にいただける、斬新な一品だ。主なこだわりポイントを、以下にまとめた。

[1]希少な「北海道産白小豆」を使用
小豆は、「赤いダイヤ」という異称が示す通り、環境からの影響を受けやすく、年ごとに取れ高が大きく変化する作物。その小豆のなかでも北海道産白小豆の希少性は極めて高く、 小豆全体の0.2%ほどしか栽培されていない。一般的に希少価値が高い小豆として想起される「大納言小豆」でも小豆全体の約8%が栽培されていることからも、その希少性がうかがえる。

また、栽培においては病害に弱く、一般的な赤い小豆に比べると発芽率は80%ほどにとどまり、収穫後の選別にも手間がかかるため、ごくわずかな量しか出回っていないという。

[2]「川根本町ゆず」の濃い香り
ゆず粉には、豊かな自然に恵まれ、南アルプスユネスコエコパークに認定された静岡県榛原郡川根本町で、農薬を極力使わずに栽培される「KAWANE SENSE」のゆずを使用。大きな寒暖差と長い日照時間により分厚く育った果皮を使い、ゆずを丸ごと乾燥するオリジナル製法で作っているため、一般的なゆず粉よりも濃い香りが楽しめる。

[3]麻の葉文様をあしらったパッケージ
今回の商品のパッケージデザインには、平安時代から使われてきた和柄の一つ「麻の葉」の模様を採用。光の加減でさりげなく輝く文様が、パッケージに上品な雰囲気を添えている。

温めは、湯せんでも電子レンジでもOK。電子レンジの場合はレンジ対応容器にぜんざいを移し替え、500ワットから600ワットで1〜2分程度で温めるだけで、かんたんに食べられる。ぜんざいの内容量は160グラムで、希望小売価格は700円(税別)。原材料は氷砂糖、白小豆、葛粉、食塩、ゆず、と非常にシンプルで、口にするものに気を遣う自然派志向の人にもおすすめだ。

【写真】麻の葉文様が上品さを添える、「白いぜんざい ゆず粉添え」パッケージ。価格は700円(税別)

「白いぜんざい ゆず粉添え」開発秘話

担当者が発信している、今回の商品の開発裏話は以下の通り。

「『ちょっとした手土産に持って行けるものを作りたい』という開発テーマが始まりでした。話し合いを重ねるなかで、高級感のなかに驚きを与えるというコンセプトが浮かび上がってきました」

「ぜんざいは赤いものという一般的な考えがありますが、そこに希少で色も白く意外性があるということで白い小豆を使ってみようとなりました。しかし、白小豆は希少性が高いため入手も難しく、味のバランスをとることにも大変苦労しました」

「幾度となく試作と試食を重ね、赤い小豆とは違う、白小豆の繊細さを、長年培ってきた経験と技術により引き出すことができました。さらに、ゆず粉を振りかけることによって、見た目の美しさだけでなく、その香りが白小豆の良さをより高めてくれることにたどり着きました」

「風味はもちろん、見栄え・香りも楽しんでもらえる老舗のあんこ屋、渾身の『白いぜんざい』です!」

現在、全国の量販店や百貨店、スーパーなどで販売中とのこと。年末年始の手土産やギフトにもピッタリなので、見かけたらチェックしてみては。

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