「起業」で儲けるのは意外と簡単?注目するポイントは、「人がお金を払う場面」

2023/11/15 19:30
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売れる「波」を捉えることが重要
売れる「波」を捉えることが重要【撮影=藤巻祐介】

大した努力をせずとも売れる「波」をとらえて乗りこなす

続いて紹介するのは、「人は『祭り』にお金を払う」です。人間の動きや経済の動き、需要には必ず波があります。その波が下がっているときにいくら頑張ってもなかなか儲けにはつながりません。単純に、効率が悪いのです。逆に波が上がっているときであれば、大した努力をせずとも大きく儲けることも可能です。その波を、私は「祭り」と呼んでいます。

わかりやすい例なら、フードトラックが挙げられます。店舗の家賃を支払う必要はありませんし、オフィス街であればランチタイムの11時〜13時に商品が売れる効率的な商売です。夕方以降にだらだらと店を開いていても集客はほとんど見込めないでしょう。フードトラックに限らず、そうした波をうまくとらえることが大切です。

また、「波」とは別に、本来の意味での「祭り」も儲かるものです。年中行事やお祭り、各種イベントのときにはたいていの人の財布のひもが緩みます。そんなハレの日を狙った仕事も考えられます。先に挙げたフードトラックだって、各地のイベントに出店可能です。

いずれのケースでも本当に大切となるのは、実際に起業したら「継続する」ということです。起業して失敗する要因のすべてが、なかなか儲からないからと心が折れてやめてしまうことともいえます。成功するまでやめさえしなければ、いかにボロボロの状態であってもそれは成功までのプロセスだといえるからです。

そこで、起業した仕事を継続するために、ぜひ「仲間」をつくってください。社会生活を営む生き物である人間は、ひとりではなかなかモチベーションを保つことができません。受験生時代の友人や予備校仲間たちのように、起業仲間をつくってお互いにアドバイスをし合ったり褒め合ったりすれば、「あいつも頑張っているから!」と強いモチベーションを保てると思います。みなさまの起業の成功を応援しております。

この記事のひときわ#やくにたつ
・人がお金を払うのはどんな場面なのかを把握しておく
・「時短」が商売の大きなキーワード
・起業した仕事を継続するために「仲間」をつくる

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介

『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』
ダイヤモンド社(2023)
南祐貴(セカニチ) 著

【プロフィール】南祐貴(みなみ・ゆうき/セカニチ)
1989年生まれ、東京都出身。Koru-workers株式会社代表取締役。2012年に大手広告代理店に入社。6年勤めて、自由になるために退職・起業。クラウドファンディング等で資金を集めて高輪ゲートウェイ駅の近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、X(旧Twitter)等で、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。マイナビやジチタイワークス等の就活・キャリア・資産運用セミナーにて満足度90%を超える人気講師でもある。年間のセミナー視聴者数は延べ5万人以上。各SNSで毎日発信中。著書に『世界一面白くてお金になる経済講座』(ダイヤモンド社)がある。

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