勝ち続ける投資家になるために。株式投資に最も重要なものは「再現性」だ

2023/10/30 18:00
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【写真】投資のビギナーのみなさんにおすすめするのは「1日置く」ことと語る上岡正明さん。その理由は?
【写真】投資のビギナーのみなさんにおすすめするのは「1日置く」ことと語る上岡正明さん。その理由は?【撮影=樋口涼】

過去の値動きと先輩投資家から「再現性」を学ぶ

最後に解説するのが、「③『再現性』を確立すること」です。これが、最も重要なことといえます。なぜなら、勝ち続けている投資家たちはその誰もが、それぞれに再現性のあるいくつかの勝ちパターンを見つけ、それらを場面に応じて使い分けながら市場からお金を引き出し続けているにすぎないからです。

株式投資とは、「株価の上がり下がり」のなかで利益を出す行為でしかありません。株価は、上がるか下がるか、あるいは横ばいか、それだけです。ビギナーの人たちが思っているほど複雑ではありません。

しかし、未来に目を向けたとき、株価が上がるのか下がるのか横ばいなのかは見えません。なぜなら、私たちは予言者ではないからです。でも、過去だったら見ることができます。どんな状況だったときにどんな銘柄がどんな動きをしたのか。そういう値動きのなかに法則を見つけることができるのです。未来を知って利益を出そうと思うのなら、過去を知ることからはじめてみましょう。

また、再現性という意味でいうと、株価の値動きとは別に、いわば先輩たちから学ぶことも重要です。勝ち続けている投資家たちがこれまでにどんな失敗を重ねて、どんな学びを得て、そして勝てるようになってきたのか。そういうところから、先輩たちがすでに確立してくれている、再現性のある勝ちパターンを得られるはずです。

そのためには、もちろん勉強が重要となります。今は投資ブームといわれる時代になりましたので、投資本もたくさん出版されていますし、YouTubeなどから学ぶこともできます。それらのなかで、有名かどうかを問わず、「この人の言葉は自分に響く」「似た境遇を経験している」「投資をはじめた理由が似ている」といった「自分の心の琴線に触れる人」を探してみましょう。そういう人の経験談やアドバイスというものは、他の人と比べて記憶に残りやすいですし、より実践的に活用しやすいからです。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=樋口涼

『勝てる投資家は「これ」しかやらない』
PHP研究所(2021)
上岡正明 著

【プロフィール】上岡正明(かみおか・まさあき)
1975年生まれ、東京都出身。株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役。これまでに、上場企業や外資系企業を中心に広報PR支援、新規事業構築、外資系企業の国内外PRや海外プロモーションのコンサルティング、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行なう。大学院にてMBA(情報学博士前期課程)修了。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学などで客員講師等を務める。脳科学とヒトの行動心理に基づく研究セミナーはつねに人気を博す。投資本・ビジネス書作家の他、著名投資家としても活躍しており、これまでに5億円以上の資産を形成。約23万人のチャンネル登録者を誇るビジネス系人気ユーチューバーでもある。『年収1億円になる人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)、『投資脳』(すばる舎)、『株メンタル』(東洋経済新報社)、『お金が増える強化書』(アスコム)、『コスパ最強! 勉強法』(宝島社)、『高速仕事術』(アスコム)など著書多数。

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