「一ノ蔵×浦霞」まさかのライバルコラボが日本酒の固定観念を“カエル”!?「うららとくらら」に込めた想い

東京ウォーカー(全国版)

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今年(2023年)で創業50年を迎えた「株式会社 一ノ蔵」と、来年(2024年)創業300年を迎える「株式会社佐浦」がタッグを組み、コラボ企画を立ち上げた。「一ノ蔵」と「浦霞」という宮城の両雄がコラボし、“これまでの日本酒の固定観念を変えよう”をコンセプトに誕生した日本酒の名前は「特別純米酒 うららとくらら」。ラベルデザインにはカエルのモチーフを採用。2023年11月8日(水)に、8000本の数量限定で、公式ECサイト、宮城県内の酒販店、仙台市内百貨店、仙台駅構内の酒販店などで販売予定だ。

今回のコラボにいたった経緯や狙い、「うららとくらら」の強みなどについて、株式会社 一ノ蔵の担当者に話を聞いた。

宮城の両雄「一ノ蔵」と「浦霞」が初タッグ「特別純米酒 うららとくらら」


宮城のライバル企業が初のタッグ「特別純米酒 うららとくらら」

今回の企画は、「株式会社 一ノ蔵」と「株式会社佐浦」が、日本酒業界の課題である、若年層の日本酒離れを食い止めるためのコラボ企画として立ち上げたものだ。

商品となる日本酒は、7月18日に、両蔵の社長、杜氏に加え、両蔵の特性を理解し、長年宮城県の日本酒の品質向上を指導してきた橋本建哉さんの検討委員5名によって、各蔵元が事前に候補となる原酒を持ち寄り、その原酒から調合した4種類の候補酒の中からひとつを選ぶ形式で審査が行われた。

左から(株)佐浦 赤間杜氏、佐浦社長、(株)一ノ蔵 鈴木社長、門脇杜氏


審査の結果、両蔵の共創でしか生み出されない「優しい華やかさとキレのあるカジュアルな日本酒」と評価を得た候補酒が本企画の商品として選考された。

世代に関わらず、日本酒をもっと気軽に自由に楽しんでもらうため、蔵元の垣根を越え、これまでにない新たなチャームポイントを引き出す調合を試みたという。

ラベルデザインについて

「一ノ蔵×浦霞」企画のテーマである「日本酒の固定観念を変える」から「変える=カエル」とし、ラベルデザインにはカエルのモチーフを採用。カエルたちの名前は、浦霞の“うら”から「うらら」、一ノ蔵の“くら”から「くらら」と名づけられた。

背景のスパイラル模様は、ふたつの蔵の融合を表し、POPなタッチと踊るようなレイアウトはさまざまな世代に楽しくこのお酒を楽しんでもらいたいという想いが込められている。

日本酒の固定観念を変えたい

「うららとくらら」開発の苦労や込められた想いなどについて、株式会社 一ノ蔵の担当者に話を聞いた。

ーー今回のコラボ企画について、意図や狙いを詳しく教えてください。
世の中には、日本酒に対する固定観念がさまざまあり、日本酒はこうあるべき、こう飲むべき、という思い込みで印象づけられている部分があると思われます。⽇本酒をもっと気軽にもっと⾃由に楽しんでもらいたい。この想いを消費者に求めるのであれば、私たち酒屋もまた既存の枠を越えるような⾃由な取り組みが必要なのではないか。そこから、どんなことができるのか考えるようになりました。

そこで、普段交わることのない「一ノ蔵」「浦霞」の銘柄の原酒が蔵の垣根を越えて出合うことで、これまでになかった新たなチャームポイントを生み出し、この自由な取り組みを通じてこれからの世代に投げかけようという試みを行うことになりました。

ーー「うららとくらら」のイチオシポイントを教えてください。
宮城の両雄「一ノ蔵」と「浦霞」が初めてタッグを組み、両蔵の特徴ある原酒の調合を追求し、初の共創によって生み出される「優しく華やかな香りとキレのあるカジュアルな特別純米酒」を醸し出します。キャラクターのカエルたち(うららとくらら)とともに、気ままに自分らしく、日本酒の印象を“カエル”新しい出合いをお楽しみいただきたいです。

ーー「うららとくらら」のアイデアはどのようにして生まれましたか?
日本酒業界の課題である、若年層を中心とした日本酒になじみの薄い方へどう訴求できるかが課題となり、日本酒として作り上げられてきたイメージを変えるきっかけ作りをしていきたいというところから発想が生まれました。「固定観念を変える」がテーマとなり、普段行わない「ライバル蔵同士の垣根を越えた共創」に行き着きました。

そこで、鍵となるのは原酒の調合です。性質の異なる原酒の調合は、互いの蔵を知っているからこそできることでもあります。浦霞の赤間杜⽒、⼀ノ蔵の⾨脇杜⽒が⼼を込めて醸した原酒を、それぞれの蔵の特徴を生かしつつも、融合する原酒を選定しました。何通りもある原酒の組み合わせとアルコール度数、バランスについて協議が重ねられました。

⼆蔵の蔵元・杜⽒だけでなく、両蔵の特性を理解し⻑年宮城県の⽇本酒の品質向上を指導してきた橋本建哉先⽣にも加わっていただくことで、新たな魅⼒を⽣み出す調合を追求し、今回の「うららとくらら」というお酒が生み出されたのです。

ーー「日本酒の固定観念を変える」とありますが、どのような固定観念から、どのようなイメージへと変わってほしいか教えてください。
⽇本酒に対して世の中にはさまざまな固定観念があります。「酒は⾟⼝が⼀番」、「酒を割って飲むのは邪道」、「いい酒は冷やして飲め」などなど。本来、⾷卓を彩る飲料としての役割を考えれば、⽇本酒はもっと⾃由に、⾝構えることなく⾃分らしく楽しんでもらうのが何より⼀番です。

決められた飲み方ではなく、一ノ蔵×浦霞の垣根を越えた自由な取り組みのように、自由に自分スタイルでカジュアルに日本酒は楽しめるというイメージに変わってほしいです。

ーーほかのお酒と比較した際、貴社の思う日本酒のストロングポイントを教えてください。
日本全国、各蔵元の特徴、その土地の原料米や水、麹菌や酵母といった無限の組み合わせでさまざまな種類や銘柄が存在します。そんな日本酒は、日本食のみならず、中華、洋食などどんな国籍の料理にも合わせることができる味わいがあるところが強みだと感じます。

また、醸造発酵によって生み出される旨味は、まるでお米そのものを味わうがごとく、日本酒そのものの味を楽しむことができます。温度帯、使用する酒器によっても香りや味わいが変化し、その時々に見せる表情がさらに日本酒のおもしろ味を生み出すと思います。

そのまま飲んでもよし、自分なりにアレンジするもよし、どんな飲み方をしてもその味わいが残るところは日本酒の強みだと考えます。

ーーユーザーへのメッセージをお願いします。
この企画によって、ライバル蔵元と思われている両蔵のコラボレーションでの意外性を感じてもらい、日本酒の可能性とおもしろさを味わっていただきたいです。日本酒の固定観念を変える第一歩の商品として、この想像を超えた企画を日本酒のファンのみなさま、興味を持ってくださったみなさまと一緒にワクワク体験をしていけたらと思います。

宮城県限定商品ですが、ぜひ、全国のファンのみなさまに宮城県に来県いただき、とっておきのお酒として楽しんでいただければと思います。

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