価格高騰を感じる食品1位は?求めるのは“便利さ”よりも“お得さ”?「スーパーでの買い物に関する調査」

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

音響機器を扱うTOA株式会社が、放送アナウンス作成サービス「YUTTE(ゆって)」の提供に伴い、全国の20代~50代の主婦・主夫を対象に「スーパーでの買い物に関する調査」を実施。特売情報やイベント案内など、館内放送・音声案内が多用される場であるスーパーマーケットを調査することで、消費者の実態を探った。調査では、物価高騰対策に奮闘する主婦や主夫の買い物事情が垣間見える結果となっているようだ。

スーパーでの買い物に関する調査


スーパーでの買い物頻度は「週1~2日」が多数派

食品や日用品を取り扱い、私たちの生活には欠かすことのできないスーパーマーケット。そんなスーパーでの買い物頻度を尋ねたところ、「週1~2日」と回答した人が最も多く48.6%、次いで「週3~4日(27.8%)」となった。「週5~6日(13.0%)」「毎日(7.4%)」と回答した人も合わせると96.8%となり、ほとんどの主婦・主夫が週に1回以上はスーパーを利用することがわかった。

【画像】スーパーで買い物する頻度は?


また、一度の買い物での平均購入金額は「3776円」で、中央値は「3000円」だった。

1カ月の食費は一人当たりいくら?

外食を除く食費に関する質問では、1カ月の一人当たりの食費が「10,000円以上20,000円未満(31.8%)」という人が最も多く、次いで「20,000円以上30,000円未満(23.4%)」。半数以上が、一人当たり1万円から3万円の幅でやりくりしていることがわかった。

一人当たりの1カ月の食費


スーパーでつい買ってしまう贅沢品については、以下のような声が寄せられている。

「ブランド和牛、高級酒」(東京都・42歳男性)
「チーズやデザート。ストレスが溜まっている時にスーパーに行くとつい甘いものを買ってしまう」(兵庫県・44歳女性)
「ビールやチューハイなどのアルコール飲料。忙しい日が続いてリラックスしたいとき」(広島県・59歳女性)
「仕事帰りなどについデザートを買ってしまう」(三重県・37歳女性)
「生ビール缶。やっぱり発泡酒と味が違う。週末に買いがち」(埼玉県・30歳女性)
「おいしそうな旬の果物を見かけるとつい買ってしまう」(愛知県・45歳女性)
「高級なステーキ肉」(愛知県・58歳女性)
「アイスクリーム、シュークリームをよく購入する。週末の自分へのごほうび」(東京都・43歳男性)
「忙しかったり疲れていたりするときに、ちょっと高いアイスを買ってしまう」(石川県・51歳女性)
「生ハム。夜お酒を飲む!と決めて買い物をするとおつまみ用に買ってしまう」(神奈川県・36歳女性)

価格高騰を感じる食品は?

「価格高騰を感じる食品」について複数回答で尋ねたところ、1位は「卵(86.2%)」。次いで「小麦・小麦製品(65.2%)」、「調味料・調味油(62.8%)」と続き、4位に同率で「牛乳・乳製品」「野菜」(59.8%)がランクイン。どれも使用頻度が高く、食卓に欠かせない食品ばかりだ。

価格高騰を感じる食品(複数回答)


また、価格高騰対策として、食費を抑えるための工夫について尋ねると、さまざまな回答が寄せられた。

「各商品の相場を把握しておくこと」(東京都・35歳女性)
「クーポンや曜日限定で価格が安いときに購入する」(神奈川県・53歳女性)
「期限間近での見切り品や特売品、プライベートブラント品を買う」(和歌山県・58歳女性)
「タイムセールを利用」(埼玉県・56歳男性)
「食材を使い切るように、買ったものを都度メモしておく」(東京都・36歳女性)
「買いたい物をメモして、余計な物は買わない」(埼玉県・34歳女性)
「広告を見て、行くスーパーを決める」(香川県・54歳女性)
「作り置きして冷凍しておく」(群馬県・43歳女性)
「野菜を余らせずに使い切る。夕飯を多めに作って、次の日の昼ご飯でも食べる」(神奈川県・36歳女性)
「残ったおかずをすぐにほかの料理にリメイクしたり、冷蔵庫の中の食材で料理したりする」(福岡県・59歳女性)

ネットスーパー利用率は2割弱。利用しない理由は?

ネットスーパーは、インターネットを通じて食品や日用品などの注文を受け付け、スーパーマーケットの実店舗や宅配専門の業者が、自宅に商品を配達してくれるサービス。自宅にいながら買い物ができて便利なネットスーパーだが、「利用する」と回答した人は16.6%と2割を下回り、「利用しない(83.4%)」人が多数派という結果に。

ネットスーパー利用率


ネットスーパーを利用しない理由には、「送料がかかるから。割高だから」(埼玉県・30歳女性)、「生鮮品は、現物を見て購入したい」(宮城県・58歳男性)、「買い物が気分転換になっているから」(新潟県・55歳女性)、「すぐに手元に来ないから」(和歌山県・54歳女性)といった意見が挙がった。

「よく利用するスーパーのアプリダウンロード率」の調査では、「(アプリをダウンロード)している」が36%。アプリの使用目的で最も多かったのは「クーポンの利用(76.7%)」で、次いで「ポイントを貯める・使用する(76.7%)」、「特売情報を見る(47.8%)」と続き、賢くお得に買い物することを心掛けている人が多いことがうかがえた。

よく利用するスーパーのアプリダウンロード率(左)とスーパーのアプリ使用目的(右)


買い物の計画性は?「決めていたもののみを購入」する人は1割を下回る

「スーパーでの買い物の計画性」について聞いてみると、「決めていたものを多く購入(46.2%)」という回答が最も多く、次いで「決めていたものとそうでないもの半々(35.0%)」となった。「決めていたもののみを購入(9.0%)」と回答した人は1割を下回り、現地で多少なりとも予定していなかった商品を購入している人が9割以上いることが明らかになった。

<回答理由>
■決めていたものを購入
「あらかじめメモをして購入する物を考えてから買い物に行くから」(神奈川県・53歳女性)
「なるべくチラシを見て買いに行く」(新潟県・55歳女性)
「予算内で買い物するため」(千葉県・54歳女性)
「誘惑の多い場所からは速やかに撤退すべし」(北海道・55歳女性)
「買い物に行く前にある程度献立を決めて行くから」(福島県・31歳女性)

■店頭で判断したものを購入
「見切り品は、お店に行かないとわからないから」(和歌山県・58歳女性)
「店にあるものを見回ってから買ってしまう」(大阪府・38歳女性)
「何が新鮮で安いのか分からないから」(千葉県・50歳男性)
「美味しそうだったり、新商品を見つけたりして、つい買ってしまう」(大分県・48歳女性)
「その日の特売品を買いたいから」(岡山県・53歳女性)

スーパーでの買い物の計画性


さらに、「放送アナウンスや実演販売よって商品を購入した経験」の有無を聞いたところ、「何度もある(7.6%)」「ある(41.6%)」を合わせて、約半数の人が放送アナウンスや実演販売によって商品を購入した経験を持つことがわかった。また、そのシチュエーションについて具体的に尋ねたところ、実際にその日のおすすめやお買い得商品のアナウンスを聞いたり、おいしそうに調理されている様子を見たりすることが購入につながっているようだ。

放送アナウンスや実演販売によって商品を購入した経験


放送アナウンス作成サービス「YUTTE」

音響機器を扱うTOA株式会社が実施した今回の調査。同社は今年(2023年)から、PCに文章を入力するだけで放送アナウンス音源を簡単に作れるサービス「YUTTE」の提供を開始している。「YUTTE」は、話者の性別、感情、抑揚のレベルなど合計26パターンから選べ、チャイムやBGMなどを付加することが可能。公共施設やイベント会場、公共交通機関、スーパーを含む商業施設など、アナウンスを流す場所に応じて、音声をカスタマイズできる。同社は本年度限定で、「YUTTE」を使用料無料で提供している。

放送アナウンス作成サービス「YUTTE」は、事業者(法人または個人事業主)を対象としたものであり、一般消費者は利用できない。また、作成・ダウンロードしたアナウンス音源を、他者へ販売することや、YouTubeをはじめとするSNSや動画配信サイト等インターネット上で公開することはできない


今回の調査や「YUTTE」について、TOA株式会社の担当者に話を聞いた。

――「スーパーでの買い物に関する調査」の狙いや目的を教えてください。
YUTTEの活用の場はさまざまであり、消費者にとって有益な形で音声ガイドを活用していただくことを主な目的としております。今回の調査では、物価高の影響を受けやすいスーパーマーケットという身近な場所において、音声ガイドが、消費者にどのように役立てられるのか探る目的がございます。

――今回の調査結果について、注目すべきポイントを教えてください。
想定どおりの結果といえますが、“スーパーに行く頻度は週に1~2日程度”、“1回の買い物で使っている予算は4000円弱に抑えている”のが実態です。物価が高騰しているのに、消費者の節約意識は大きく変化していない(節約意識を持ち続けている)というのがポイントといえます。また、ネットスーパーの使用頻度(2割弱)の低さ、アプリなどの活用はクーポンが主な目的である点から見ても、買い物において求められるものは、“便利さ”よりも“お得さ”が優先されることも注目すべきポイントといえます。アナウンスや実演販売によって商品を購入した人が半数近くいるという結果から、YUTTEを活用した音声ガイドは、“お得さ”を求める消費者の需要にお応えできるサービスとして、可能性を感じております。

――「YUTTE」開発のアイデアはどのようにして生まれましたか?
音声アナウンスをする場合には、従業員の方がマイク放送をする、もしくはプロのアナウンサーに依頼して録音するかの2通りでした。音響機器を提供しているメーカーとして、現場を調査することで、マイク放送は業務の手間になっていること、プロのアナウンサーに依頼する場合は納期や費用がかかりタイムリーに案内できないことがわかりました。

音声ガイドが必要とされるロケーションはさまざまであることを考え、該当する施設担当者のすべての方に使っていただきやすいシステムであることをベースの考えとしました。そのため、ブラウザからアクセスするだけで、誰でも簡単に音声ガイドを作成できることにこだわりました。リリース前の段階から複数の観光施設での試験運転を繰り返し、実際に施設担当の方にお試しいただき、ご意見を伺いながら機能のシンプル化を図っていきました。現場の貴重なご意見を多くいただき、それをシステムに反映したことで、使いやすいと好評をいただいております。

――「YUTTE」の活用で、実際に効果が出た事例を教えてください。
前述の観光施設での試験運転においては、無人でガイドが行えるということで、「訪れた観光客の方の理解が深まった」というご意見をいただいております。また、足湯にて、雰囲気のある効果音+その土地の歴史といった内容を音声で発信したことで、通常よりも滞在時間が長くなり、隣接する売店などへの販売効果が期待できるといった声もいただいております。

――ユーザーへのメッセージをお願いします。
弊社はYUTTEを通じて、消費者の方へ有益な情報が発信できる環境をつくりたいと考えております。そのためには、まず、ひとりでも多くの施設担当者の方へYUTTEへの関心をもっていただき、お試しいただくことが必要であると思っております。観光施設や商業施設において、さまざまなサインが存在すると思いますが、音声を使うことでお役に立てることは多いと考えております。これまで、音声ガイドを作成するには、時間もコストもかかっていました。YUTTEの登場によって、コストをかけず、誰でも気軽に音声ガイドを作成することができます。音声ガイドが多用されることで、消費者にとってもっと便利でやさしい社会を構築する一助となれば幸いです。

文=土屋梨夢

この記事の画像一覧(全9枚)

キーワード

カテゴリ:
タグ:
地域名:

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

花火特集

花火特集

全国約800件の花火大会を掲載。2024年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

花火大会人気ランキング

ページ上部へ戻る