インバウンドは今後さらに増えるのか、宿泊者数のさらなる回復のカギは中国人宿泊者?

東京ウォーカー(全国版)

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株式会社Clearsは宿泊者数の推移状況について調査を実施。前年度より約16倍もの宿泊客の増加がみられたが、中国からの訪日観光客数の伸び率が低いことが調査によりわかった。


宿泊者推移

観光庁が出した宿泊旅行統計調査(速報値)によると、前年(2022年)6月の外国人宿泊者数は60万人ほどだったが、今年(2023年)6月の宿泊者数は943万人に。前年度より約16倍の宿泊者増がグラフより見受けられる。

外国人宿泊者数の推移

【写真】宿泊者数推移(前年度比率)


また、この943万人という数字は新型コロナウイルス感染症の影響が出始めた2020年2月以降、初めて単月で2019年を上回る数字ともなっている。

中国人宿泊者数が回復していない理由

しかしそのなかで気になる点は、中国からの旅行客が少ないことである。その理由として考えられるのは、日本ビザ取得が困難なことだ。

中国現地では、イタリアやフィリピンをはじめとする多くの国への団体旅行が認められているが、日本への団体旅行は、つい最近まで認められていなかった。日本への団体旅行が不可能であれば、中国人は個別で日本ビザ申請を行う方法があるが、個別でビザを申請するためには年収20万元(400万円相当)の収入証明が必要など、いわゆる富裕層のみの渡航と限られている。

実際、JNTOが発表した2019年と2023年6月、国ごとの訪日観光客数を比べてもわかる通り、中国からの訪日観光客数だけ伸び率が低い。まだ各国2019年と2023年を比べると完全に観光客数が戻ったわけではないが、それでも中国だけが異様に伸び率が低い。

国籍別伸率


それに対しアメリカは2019年よりも2023年の方が、訪日観光客数が多い。
※2023年5月26日、岸田首相による外国人観光客受け入れ再開の発表のとおり、2023年6月10日以降、団体ツアー(団体旅行)での来日が可能となった。

国籍別宿泊者のランキング

国籍別では韓国が100万人泊で1位となり、4月に1位だったアメリカは91万9000人泊で2位に。3位が台湾(87万3000人泊)、4位が中国(56万6000人泊)、5位が香港(44万9000人泊)で、上位5カ国が地域で全体の54.5%を占めている。

宿泊者数のさらなる回復には中国人宿泊者の増加がカギになっているのかもしれない。

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