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幻のポスト44年ぶり復活の永谷園、社内に根付く“ぶらぶら社員”精神がヒットの鍵

2023/05/17 09:00
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2023年3月下旬、当時宣伝部長だった株式会社永谷園ホールディングス(以下、永谷園)の木内美章さん。突然、永谷栄一郎会長から電話で呼び出され、「二代目ぶらぶら社員を命ず!」とだけ告げられ、4月1日付で二代目ぶらぶら社員に任命された。

永谷園の「ぶらぶら社員制度」とは、新商品開発のための独自の施策で、二代目ぶらぶら社員は“新商品開発に結びつくような情報をどんどん会長に入れる”ことが使命。報告の仕方は自由。どこに何を食べに行ってもよく、そのための交通費や経費は会社が支給する。自由気ままに“ぶらぶら”する夢のような役職だ。今年創業70周年を迎えた永谷園において、1979年に初代(任期2年)が任命されて以来、44年ぶりの復活となる。そんな「ぶらぶら社員制度」と、これまで永谷園のなかに受け継がれてきた“ぶらぶら”の精神について、広報部の古谷萌さんに話を伺った。

株式会社永谷園ホールディングス広報部の古谷萌さん
株式会社永谷園ホールディングス広報部の古谷萌さん


「ぶらぶら社員制度」を復活させた経緯、会長自身がなりたかった?

ーーまず、「ぶらぶら社員制度」がどんな制度なのか、お話を伺えますか?
【古谷萌】創業者の永谷嘉男の仕事に対する姿勢のひとつに「商品開発のアイデアというのは、机に向かっているときだけに浮かぶものではない」という考えがあります。例えば、ふとしたリラックスの時間や、おいしいものを食べたときのひらめきなどから着想を得ていたそうなんです。その考えをもとに自身も商品開発に携わっていたのですが、社長業が忙しくなり時間が取れなくなってしまったんですね。そこで、「自分の考え方を社員にも体験してもらいたい」と考え、生まれたのが「ぶらぶら社員制度」です。1979年9月に、当時の開発企画室長だった社員を任命したのが最初で最後でした。

ぶらぶら社員と「麻婆春雨」の誕生ストーリーが描かれた『マンガ「麻婆春雨」の開発秘話』が、永谷園の公式サイトで公開中
ぶらぶら社員と「麻婆春雨」の誕生ストーリーが描かれた『マンガ「麻婆春雨」の開発秘話』が、永谷園の公式サイトで公開中


ーー初代と二代目の違いはありますか?
【古谷萌】どこに何を食べに行ってもよく、そのための交通費・経費は会社が支給するという部分は変わりありません。ただ、初代のぶらぶら社員は“新商品開発”を目的として誕生しましたが、プレッシャーが大きくなってしまったという反省があったので、今回の使命は“新商品開発に結びつくような情報をどんどん会長に入れる”ことを目的としています。商品開発につながるアイデアだったり、種だったりを何でも持ち込んでほしいというシンプルな条件となっています。そして二代目の任期は、2024年3月31日までの1年です。初代は、2年の予定が最終的には3年に及び、「麻婆春雨」という看板商品の誕生につながりました。

ぶらぶら社員によって1981年に誕生した「麻婆春雨」。パッケージは当時のデザイン
ぶらぶら社員によって1981年に誕生した「麻婆春雨」。パッケージは当時のデザイン【画像提供=株式会社永谷園ホールディングス】


ーー「麻婆春雨」は、どういうところに通ってアイデアを得たのでしょうか?誕生秘話があれば教えてください。
【古谷萌】国内はもちろん海外も含め、いろいろなところでさまざまな国のメニューを食べたそうですが、なかなか“これぞ!”というアイデアが出てこなかったそうなんです。期限が直前に迫ったある日、とある中華料理店を訪れたんですね。そこで、味が濃い目でとろみがある中華スープを味わったときに、「これって、意外と春雨と合うかも!?」とパッと浮かんだことが、「麻婆春雨」開発のきっかけになっています。

ーーやっぱり足を運んでみないと、ヒット商品って生まれないんですね。今回、二代目のぶらぶら社員を復活させた経緯についても教えてください。
【古谷萌】現会長の永谷栄一郎が、「『ぶらぶら社員制度』のような自由な開発スタイルを実現させたい」という思いを、長年ずっと持ち続けていたそうなんです。そこで、木内の宣伝部長任期満了に伴って、二代目のぶらぶら社員を任せることになったというのが経緯です。

【古谷萌】実は、栄一郎がまだ若い開発マンだったときに、二代目ぶらぶら社員として活躍したいと立候補したそうなんです。でも、父である創業者の嘉男から、「おまえは、ただでさえぶらぶらしているからダメだ!」と言われてしまい、断念せざるを得なかったというエピソードがあります。そんな、会長本人がやりたかった思いもあって、今回の復活に踏み切った次第です。

現会長が、創業者から二代目ぶらぶら社員を断られたエピソードを語る古谷さん
現会長が、創業者から二代目ぶらぶら社員を断られたエピソードを語る古谷さん


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