2024年から「新NISA」がスタート。YouTube「BANK ACADEMY」開設者が語るNISA活用の心構え

2023/05/18 19:30
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【写真】投資未経験者も、現行制度のNISAで「投資をはじめてもいい」と話す小林亮平さん
【写真】投資未経験者も、現行制度のNISAで「投資をはじめてもいい」と話す小林亮平さん

投資未経験者も、現行制度で投資をはじめてもいい

その新NISAがはじまるのは、2024年です。まだ投資をはじめていない人のなかには、「投資に興味は持っているけれど、2023年から現行制度のNISAで投資をはじめてもいいのか」と思っている人もいるかもしれませんね。

結論としては、「はじめてもいい」、あるいは「はじめるべき」となります。なぜなら、現行制度と新NISAでは生涯非課税枠が別の扱いになるからです。

すでに述べましたが、新NISAの生涯非課税枠は1800万円。一方、つみたてNISAの年間非課税枠は40万円です。それぞれが別扱いになるので、2023年からつみたてNISAをはじめ、来年から新NISAをはじめた人の場合、その生涯非課税枠は40万円+1800万円でトータル1840万円になるというわけです。つまり、それだけ先行者利益を得られるのです。

ただ、これはあくまでも非課税枠の限度額まで投資をする人の話であって、これから投資をはじめようという人がいきなり限度額を使い切るということは現実的ではありません。ただ、たとえ月に3000円といった少額からであっても、先行者利益を得られることの他に投資に慣れるという意味も含め、2023年から現行制度で投資をはじめてみるのもいいでしょう。

そして、現行制度でいうと、一般NISAではなくつみたてNISAを選択することもおすすめします。現行制度では、一般NISAとつみたてNISAのどちらかしか選べない仕組みになっており、つみたてNISAは年間非課税枠が先述したとおり40万円、非課税期間は20年間です。一方、一般NISAは年間非課税枠が120万円で非課税期間が5年間となっています。

そして、購入できる商品にも違いがあります。つみたてNISAの商品ラインアップは低コストなど、金融庁が厳選した優秀な投資信託であり、一般NISAのほうは投資信託の他に上場株式なども含まれています。そのため、つみたてNISAのほうが初心者は迷わず選びやすいという特徴があります。

また、投資というのは、基本的に購入した資産をじっくりと長く保有して利益を出すことを狙うものです。そういう意味でも、非課税期間が5年間と短い一般NISAではなく、非課税期間が20年間と長いつみたてNISAを選択するのが賢明でしょう。

『これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生』
KADOKAWA(2021)
小林亮平 著

(プロフィール)
【プロフィール】小林亮平(こばやし・りょうへい)
1989年5月22日生まれ、神奈川県出身。横浜国立大学経営学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSで資産形成(つみたてNISAやiDeCo、楽天経済圏、ふるさと納税など)の入門知識を発信。現在はYouTubeチャンネル「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、チャンネル登録者数は53万人を超える(2023年3月時点)。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した解説や、フォロワーからの質問に対する丁寧な返事が好評を得ている。著書に『これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)がある。

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