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進む物価高、賃上げどうなる?約3割の企業が、2023年度にベースアップを実施予定と回答

2023/04/24 09:00
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原材料価格の高騰や円安などの影響で物価高が進む昨今、例年にも増して企業のベースアップ(基本給の賃上げ/ベア)に注目が集まっている。現在、大手を中心とした多くの企業でベースアップが実施予定と報じられているが、20代の若手・未経験人材を採用する中小企業などの動向はどのようになっているのだろうか。20代若手に特化した人材紹介事業や教育研修事業を展開する株式会社UZUZ(ウズウズ)が行った調査から、詳しく見てみたい。

ベースアップを予定するのは約3割!

本意識調査は、UZUZが定期的に自社ユーザーにアンケートを取ることでデータを収集し、公開しているもの。まずは、「ベースアップ」「リスキリング」に関する調査結果のサマリーから確認しよう。

・約3割の企業が今年度のベースアップを実施予定と回答。そのうち1割近くが5%以上のアップ予定。ベースアップ実施理由は「社会情勢」「社員満足度」「会社の業績」など
・3割以上の企業がリスキリングを導入済みと回答。そのうち2割が既に効果を実感していると判明
・「リスキリングの導入予定はない」と回答した企業、理由としては「本人の自主性に任す」「自社研修や副業などその他施策を実施済み」「導入時の費用負担が大きい」など
・「リスキリングを導入したいが難しい」と考える理由としては、「準備不足」「リソース不足」「具体的に何をすべきか分からない」など。
・8割以上の企業が「24卒を前年と同等かそれ以上に採用予定」と回答。
・今後利用したいと思う採用手法、TOP3は「SNS」「ダイレクトリクルーティング」「学校の教務課との連携」。
・企業が現在抱えている採用課題は、「母集団形成」「ターゲット人材の獲得」が約3割ずつを占める。

Q1.2023度の「ベースアップ」について<単一回答>

今年度の「ベースアップ(ベア)」について
今年度の「ベースアップ(ベア)」について


・ベースアップを行う予定(5%以上/8.3%)
・ベースアップを行う予定(2.5%~5%未満/16.7%)
・ベースアップを行う予定(2.5%未満/4.2%)
・ベースアップを検討中(34.7%)
・ベースアップを行いたいが、現状は難しい(11.1%)    
・ベースアップを行う予定はない(25.0%)

Q2.上記回答の理由は<自由回答>

▼以下回答より一部抜粋
「ベースアップを行う予定」と回答した企業
・社会の変化に対応
・市場相場を考慮し、社員の満足度を上げるため
・若手賃金の底上げ。社会情勢
・毎年上げているため
・会社の業績を鑑みて

「ベースアップを検討中」と回答した企業
・社会情勢をもう少し経過観察してから判断を予定しているため
・事業状況により流動的に対応
・最終的な結果決定までは至っていない

「ベースアップを行う予定はない」と回答した企業
・他の取り組みをしているため
・業績悪化のため
・各個人の昇給を前提に考えている
・成果に応じて対応済み

Q3.社内の「リスキリング」の実施状況について<単一回答>

【写真】各企業における「リスキリング」の実施状況
【写真】各企業における「リスキリング」の実施状況

・既に導入している(成果を実感できている/19.4%)
・既に導入している(成果を実感できてはない/12.5%)
・導入を検討中(20.8%)
・導入したいが、現状は難しい(16.7%)
・導入する予定はない(30.6%)

Q4.上記回答の理由は<自由回答>

▼以下回答より一部抜粋
「既に導入している(成果を実感できている)」「既に導入している(成果を実感できてはない)」と回答した企業
・技術会社なので、啓蒙し会社の価値観を高めるため
・リスキリングを行いIT人材不足を解消することが弊社の目的であるため
・成果が実感できるものと実感できていないコンテンツがあるが、入社後、全社員研修を受けているので異業種からリスキリングを実施。入社直後以外も外部講師のリスキリングと自社社員講師のリスキリングがある
・スキルアップ向上の研修を行い、よりレベルの高いプロジェクトに参加頂いている

「導入を検討中」と回答した企業
・どの方法が自社にとって最適解かを検討している
・労働時間の削減、人材確保が難しいため
・リスキリングの定義を固められていない
・社員のスキル底上げ、組織基盤立て直しのため
「導入したいが、現状は難しい」と回答した企業
・現行の業務が人材不足のため
・準備不足のため
・組織活性化や良い結果が想定できないため
・担当者が制度について学んでいる段階
・なにを具体的にやってよいかが分らないため

「導入する予定はない」と回答した企業
・自主性に任せているため
・会社として実施するものと考えていない
・業務の中で必要な能力を身につけられるため
・役員が必要だと思っていない
・将来を見据えた自社事業のための研修は行なっています。人材の流動化を促進するのは企業サイドとしてはいかがなものかと思います。リスキリングという言葉に違和感を覚えます
・リスキリングという形ではなく、副業OKなど自由な働き方を選択できる環境の中で学習機会を自分で設けてもらっている
・導入時負担(費用など)

Q5.自社における24卒の採用人数は(現状での予定)<単一回答>

24卒の採用人数
24卒の採用人数


・前年より増やす(38.9%)
・前年と同等(41.7%)
・前年より減らす(0.0%)  
・新卒を採用しない(19.4%)

Q6.現在主に利用している採用手法は<複数回答>

現在主に利用している採用方法
現在主に利用している採用方法


・人材紹介(23.7%)
・求人媒体(19.2%)
・自社採用サイト(13.2%)
・ダイレクトリクルーティング(10.2%)
・リファラルリクルーティング(9.4%)
・学校の教務課との連携(8.6%)
・ハローワーク(7.5%)
・インターン(5.6%)
・SNS(2.3%)
・その他(0.4%)

Q7.今は利用していないが、今後導入したいと思う採用手法は<複数回答>

今後導入したい採用方法
今後導入したい採用方法


・SNS(21.4%)
・ダイレクトリクルーティング(14.3%)
・学校の教務課との連携(11.9%)
・リファラルリクルーティング(11.1%)
・特になし(11.1%)
・インターン(8.7%)
・求人媒体(6.3%)
・自社採用サイト(6.3%)
・人材紹介(5.6%)
・ハローワーク(2.4%)
・その他(0.8%)

Q8.採用活動において、現在抱えている主な課題は<複数回答>

採用活動における課題
採用活動における課題


・母集団形成が難しい(応募数が少ない/28.0%)
・ターゲット人材を獲得できない(28.0%)
・内定辞退が多い(13.6%)
・採用リソースの不足(13.6%)
・採用予算の不足(6.8%)
・採用ノウハウの不足(5.3%)
・特になし(2.3%)
・その他(2.3%)
 その他:自社ブランド力の向上、面接予約後のキャンセル、中途採用(即戦力採用に苦戦している)

【回答企業属性】

▼社員数

社員数
社員数

・20人以下(8.3%)
・21〜50人以下(15.3%)
・51〜100人以下(22.2%)
・101〜300以下(23.6%)
・301〜500以下(4.2%)
・501〜1000人以下(8.3%)
・1001〜5000人以下(12.5%)
・5001人以上(5.6%)

▼所属分野(業界)

所属分野(業界)
所属分野(業界)


・メーカー(自動車、食品、印刷など/8.3%)
・商社(5.6%)
・小売(4.2%)
・金融(0.0%)
・サービス・インフラ(建築、不動産、物流、人材、旅行など/38.9%)
・広告・出版・マスコミ(4.2%)
・ソフトウェア・通信(36.1%)
・その他(2.8%)

調査概要

調査の方法:UZUZのサービスを利用し若年層を採用している企業に向けてアンケートを実施
調査の対象:UZUZのサービスを利用し若年層を採用している企業の担当者
有効回答数:72社
調査実施日:2023年2月21日~3月6日
※各回答結果の割合(%)は、端数処理の関係上、合計が100%にならない場合あり

専門家によるコメント

若手人材を採用している企業72社の意識調査をした結果、「ベースアップを実施/検討している企業は6割、「リスキリング」を実施/検討している企業は5割に上ることが分かりました。2040年には労働人口が1100万人不足するというデータもあり、今後さらに人材不足は進みます。そのような背景を考えると、「給与」「教育環境」が整っていることは、人材確保において非常に重要なポイントになると考えています。特に中小企業では給与やリスキリング環境整備に投資する余力がないことも多く、より人材確保の難易度が上がる可能性があります。そのため、外部からの採用だけでなく、自社内でリスキリングすることで新しいポジションへ転換する仕組みを作ることが重要になってくると考えています。
参考:リクルートワークス研究所「未来予測2040」

今回の調査について、担当者に話を聞いてみた。

「(今回の調査の狙いは?)『ベア』や『リスキリング』に関して、実施・導入が進んでいるという報道を多く目にするようになりました。一方で、対象が大手企業のものも多く、中小企業での導入状況も知る必要があると考え、本調査では、企業規模に関わらず『若手人材を採用している企業」を対象にアンケート調査を実施しました」

「(今回の調査結果のイチオシは?)若手人材を採用している企業72社の意識調査をした結果、『ベア(ベースアップ)』を実施/検討している企業は6割、『リスキリング』を実施/検討している企業は5割にのぼることがわかりました」

「(ユーザーへのメッセージは?)2040年には労働人口が1100万人不足するというデータもあり、今後さらに人材不足は進みます。そのような背景を考えると、『給与』『教育環境』が整っていることは、人材確保において非常に重要なポイントになると考えています。特に中小企業では給与やリスキリング環境整備に投資する余力がないことも多く、より人材確保の難易度が上がる可能性があります。そのため、外部からの採用だけでなく、自社内でリスキリングすることで新しいポジションへ転換する仕組みを作ることが重要になってくると考えています」

株式会社UZUZ 専務取締役/川畑 翔太郎
1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現:LIXIL)に入社。2012年UZUZ立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターの就活支援実績は累計2000名を超える。現在、東洋経済オンラインにて採用・就活関連の連載を行う。

株式会社UZUZ(ウズウズ)について

株式会社UZUZは「自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる。」をミッションに、第二新卒・既卒・フリーターを中心とした若者向けに人材紹介事業、教育事業を行う。キャリアに対する納得感が低い日本において、若者が自身のキャリアプランを考え、より満足度の高いキャリアを手に入れるための支援を、「就業支援」「学習支援」「キャリアコーチング」という切り口で提供。

目まぐるしく移り変わる社会情勢にあっても、一歩先を読んで行動し、若い人材に魅力を感じてもらえる企業の姿とは、今後も注目したいテーマだ。

■株式会社UZUZ
公式サイト:https://uzuz.jp/
IT学習支援サービス「ウズウズカレッジ」:https://uzuz-college.jp/
IT学習教材プラットフォーム「ウズカレ動画」:https://movie.uzuz-college.jp/
就活/キャリア情報メディア「第二の就活」:https://daini2.co.jp/
YouTubeチャンネル「ウズウズカレッジ」:https://www.youtube.com/channel/UCRDj3fsO4eEwh1yHgRoRiww
YouTubeチャンネル「ひろさんチャンネル」:https://www.youtube.com/channel/UCmAqktSctzCRCMQ_HEUjGnw
採用マーケティング支援「WWW(グループ企業)」:https://www-inc.jp/
システムエンジニアリングサービス「ESES(グループ企業)」:https://eses-inc.jp/

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