NTT西日本グループ「NTTメディアサプライ」は、2023年3月31日から、eSIM技術(※1)を活用した海外旅行客向けのデータ通信サービス「Lesimo(ルシモ)」のトライアル提供を開始した。現在、同サービスを利用すれば、Web上での申し込みだけで、いつものスマートフォンが海外50カ国でインターネットに接続できるようになっている。
(※1)端末に組込まれ、遠隔で電話番号などの顧客情報を書き込めるSIM。物理的なSIMカードと違い端末への抜き差しが不要で、より簡単に通信サービスを利用開始できる技術
低コストで手軽な新通信サービス
今回紹介する「Lesimo」は、現在多くのスマートフォンが標準対応している「eSIM」向けの海外通信サービス。現在は、現地の通信事業者からSIM調達を行って顧客に通信サービスを提供する「MVNO方式」により世界50カ国に対応しており、NTTメディアサプライWebサイトとOTA(オンライン旅行代理店)を通じてのトライアル提供となっている。
「Lesimo」3つの特徴
1. 郵送・受取不要
海外旅行前の忙しいときに、モバイルルーターを受け取る必要なし！
2. リーズナブル
SIM調達ノウハウを生かした低コストでのサービス利用が可能。
(例)ベトナム2GB／日×3日…1780円～、シンガポール1GB／日×3日…1980円～
3. NTTグループが提供
NTT西日本グループのNTTメディアサプライが提供。通信サービス構築のノウハウが生かされている。
今回の取り組みについて
全世界のeSIM端末は、2018年の3.64億台から伸び続け、2025年には約20億台(5.5倍)に達すると予測(※2)されている。また、国策であるeSIMの利用促進(SIMロックの原則禁止)(※3)により、国内市場においても今後拡大傾向になると見込まれる。
NTTメディアサプライは、eSIMの国内外の拡大をふまえ、NTTメディアサプライの既存事業(DoRACOON事業)から習得したアセット(SIM調達ルート／モバイルサービス提供業務ノウハウなど)を生かし、新たに「eSIM技術を活用した海外旅行客向けデータ通信サービス」として、今回のサービスを開始した。
(※2)eSIM搭載デバイス数世界市場規模予測(カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ)
(※3)スイッチング円滑化タスクフォース報告書(総務省)
今後の見通し
今後はMVNO方式に加えてローミング(※4)方式も検討し、通信サービスの安定的な供給を図るとのこと。また、対応国・地域の拡大も、順次行われる予定だ。
(※4)自社の通信設備を現地の通信事業者のネットワークと接続してデータ通信を行う
今回のサービスについて、担当者に話を聞いてみた。
「(今回の狙いは？)NTT西日本グループとして、初の海外で利用可能なeSIMサービスをリリースさせていただいたと、多くの業界内外の人に伝えたいというのが狙いです。コロナ禍が終息に向かい海外渡航の回復が顕著になってきた今、Lesimo(eSIM)によって海外旅行での通信環境に自由な選択肢が生まれたことを伝えたいです。従来の、事前受取の必要性や荷物を追加する必要があった海外WiFiではない新しい形で、海外で利用可能となることを訴求したい狙いがあります。ターゲットについては、eSIM対応機種をもっている全ユーザーだと考えております。既に、eSIMサービスを使ったことがある人や知っているが使ったことがない人が使いたいというきっかけになればと思っています」
「(今回のサービスのイチオシは？)イチオシは、NTTとしては珍しいトライアルでの全プラン無料提供です。容量や日数、対象国などの縛りがないのも特徴です。料金についても、手数料などの別途諸費用が発生しない理解しやすい料金体系にしています(別途諸費用：eSIMの回線発行費用、郵送費用、契約手数料等)。まずは、多くの人にeSIMを使う魅力やメリットを感じてもらいたいという思いから、トライアル提供とさせていただきました」
「(ユーザーへのメッセージは？)海外行くならLesimo！」
これだけ便利なサービスが手頃な価格で利用できるとは、なんともありがたい話だ。海外旅行や海外出張の際には、ぜひ利用を検討してみてはいかがだろう。
なお、日本時間2023年5月31日(水)まで、アンケートに回答することで初回利用が0円になる「トライアルユーザー」を募集している(1人1回限り)。GWの海外旅行を計画中の人は、このチャンスをお見逃しなく。
