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FP横山光昭の“お金の悩みがなくなる資産形成プラン”。ズバリ的中!支出のなかで目立つ「固定費」から見る、あなたのマネー性格診断

2023/05/22 19:00 | 更新 2023/05/25 10:27
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お金を貯めようと思えば、支出を減らすことが欠かせない。そのなかでも、家賃や携帯代、生命保険料といった「固定費」の見直しが最重要だというのは、自らを「家計再生コンサルタント」と名乗るファイナンシャルプランナーの横山光昭さん。逆の見方に立てば、お金を貯められない人には、高い固定費を払い続けているケースが目立つということでもある。横山さんに、「こんな固定費が高い人は、こんなタイプ」という性格診断をしてもらい、そこから見える注意点を洗い出してもらった。

家計再生コンサルタント/株式会社マイエフピー代表取締役・横山光昭さん
家計再生コンサルタント/株式会社マイエフピー代表取締役・横山光昭さん【撮影=藤巻祐介】


携帯キャリアに対する「こだわり」に根拠はある?

「わずかな面倒さえ乗り越えれば、大きな節約をすることができる」
「わずかな面倒さえ乗り越えれば、大きな節約をすることができる」【撮影=藤巻祐介】


家計再生コンサルトとして数多くの赤字家計を見てきたなかで、固定費のなかでも「携帯代」「借金(クレジットカード払いを含む)」「生命保険料」「サブスク代」「自動車関連費」の5つが高い人には注意が必要だと感じてきました。早速、それぞれの固定費が高い人にはどんな人が多いのか、解説していきましょう。

①携帯代が高い人→こだわりが強い、またはズボラなタイプ

かつてと比べると、スマホをめぐる環境は大きく変わっています。「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ばれる、いわゆる格安スマホの業者がいくつも登場し、ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアも独自の格安プランを提供するようになりました。これらを使えば、利用状況にもよりますが、月の携帯代を1000円や2000円程度に抑えることも可能です。

それにもかかわらず、例えば「やっぱり3大キャリアのスマホじゃなければ駄目だ」なんていって、いまだに月に1万円近くの携帯代を支払い続けている人はいないでしょうか。仮に3大キャリアの携帯代を月額1万円、MVNOの携帯代を1000円としたら、その差は9000円です。年額にすれば10万円を超えます。

たしかに、MVNOの場合には回線を3大キャリアから借りているという特性上、場所や時間帯によっては通話や通信が不安定になるといった話もあります。外出や通話をする機会が非常に多いといった理由で、3大キャリアにこだわっているというのならまだわかります。ですが、「このキャリアじゃなければ駄目だ」といっている大半の人のこだわりには、ほとんど根拠がないことも多いというのが私の印象です。

あるいは、「こだわっている」といいながら、実は「ズボラなだけ」ということもあります……(苦笑)。MVNOや格安プランにすれば安くなることはわかっている、でも「ずっとこのキャリアを使ってきたし……」と、乗り換えをただ面倒くさがっているだけというケースです。

でも、そのわずかな面倒さえ乗り越えれば、先にお伝えしたような大きな節約をすることができるのです。それでも、これからも多額の携帯代を支払い続けますか?

クレジットカード払いは立派な借金

②借金(クレジットカード払いを含む)が多い人→自己コントロールが心配なタイプ

「借金」と聞くと怖い印象を持つ人もいるかもしれませんが、支払いを後まわしにするクレジットカード払いだって立派な借金です。そう認識して、自分の支払い能力の範囲内でクレジットカードを利用しているでしょうか。そうでない場合には、自己コントロールができていないといわざるを得ません。

とくに危険なケースが、「給料日前で現金がないから」とクレジットカードを使うようなことです。すると、翌月の給料が入ったら多額のクレジットカード利用料が引き落とされます。そしてまた給料日前になると現金がなくなり……と同じことを繰り返すのです。この悪循環から抜け出さない限り、いつになってもお金は貯まりません。

こういう人には、荒療治ではないですが、クレジットカードを使わない生活をすることをおすすめします。「〇〇ペイ」というキャッシュレス決済アプリを後払い方式にしているケースもそうですが、クレジットカード払いの場合にはお金を使っているという認識が薄れているために際限なく利用してしまうのです。

クレジットカード払いによる借金が多い人ほど、「クレジットカードならポイントがつく」なんて言い訳をすることも多いものですが、それは支払い能力の範囲で正しくクレジットカードを利用できるようになってからの話です。

③生命保険料が高い人→とりあえずは……なタイプ

生命保険料が高い人には、心配性な人が多いのでしょう。勧誘されるままに、「たしかにそれも心配だからとりあえず……」とどんどん保障内容を増やしてしまいがちです。でも、それらの補償は本当に必要なものでしょうか。

基本的に保険はなるべく利用しないほうがいいというのが私の考えです。というのも、日本の公的制度は世界的に見ても非常に手厚いものだからです。日本には「高額療養費制度」というものがあります。大きな病気をして医療費が100万円かかったとしても、まずは誰もが加入している健康保険によって自己負担額は3割の30万円になります。さらに、収入にもよるところですが、高額療養費制度によって30万円のうち20万円ほどが返金されるのです。

もちろん、本当に必要なところにはお金をかけるべきです。子どもがいる人なら、万が一の事態に備えて死亡保険に入っておく。自営業の人なら、なんらかの事情で働けなくなれば収入が途絶えてしまうために収入保障保険に入っておくべきでしょう。いずれにせよ、その保障は本当に自分に必要なのか、あらためて見返すことが必要です。

 「お金を使っているという認識が薄れているために際限なく利用してしまう」
「お金を使っているという認識が薄れているために際限なく利用してしまう」【撮影=藤巻祐介】


契約しているサブスクサービスを把握できているか

④サブスク代が高い人→お得と便利が好きなタイプ

サブスクとは、サブスクリプション(subscription)の略で、「定期購読、継続購入」を意味します。つまり、むかしからある新聞や雑誌の定期購読もサブスクにあたりますが、今は音楽や動画、漫画、クラウド、飲食などさまざまなサブスクサービスが登場しています。

使い方によっては、たしかにお得で便利なものです。でも、「お得で便利だから」と飛びついて、最初こそ頻繁に利用していたものの、やがて使わなくなって料金だけ支払っているというケースもよく見られます。場合によっては、契約していること自体を忘れてしまっていることも。そのような利用状況と支払額がマッチしていないケースを見つけるためには、定期的な振り返りや見直しが必要になります。

⑤自動車関連費が高い人→必要じゃないのにこだわりがちなタイプ

この項目については、居住地域による違いも大きいものです。普段の生活に車が欠かせない地域に住んでいるのなら、もちろん自動車関連費も必要なお金です。でも、東京など公共交通が発達している大都市の場合は話が違ってきます。

もちろん、大都市に住んでいても毎日の仕事で使っている人や、車が趣味でほかの部分でしっかり節約できているといった人は例外です。でも、日常的にはほとんど車を使っていないのに車を所有し続けている人の場合は問題です。車は持っているだけで税金や保険料、メンテナンス費といった維持費がかかるものですし、大都市の場合には駐車場代も高額です。

車を所有していなくてもレンタカーも使えればカーシェアリングもありますし、それこそ定額で車を使えるサブスクサービスも登場しています。車がなくても普段の生活に支障がないという人なら、車とのつき合い方を考えたほうがいいでしょう。

「これからお金を貯められる人」はこんな人

「アドバイスを素直に受け入れ、実行に移せることが必要」
「アドバイスを素直に受け入れ、実行に移せることが必要」【撮影=藤巻祐介】


ここまで、「こんな人はこういう注意が必要」といった、ネガティブな話ばかりをしてきました。でも、これまでの経験から、たとえ今はお金を貯められていなくても、「こういう特徴がある人なら、これから間違いなくお金をしっかり貯められるようになる」というポジティブな性格を診断することもできます。

そういう人が持つ特徴とは、まずは「素直である」こと。たしかに、「それって本当?」と疑うような姿勢が必要な場面もあります。先に触れた生命保険料が高い人なら、営業マンの言葉を疑う必要があるでしょう。

でも私の場合、保険の営業マンとは立場が異なります。自社の売上を上げようとしている営業マンとちがい、依頼者に寄り添って一緒に家計を再生させようとしているのです。ですから、私のような立場のプロの言葉に対して、「そうか、こういうところが問題だったんだ」「こうすればいいんだ」と素直に受け入れてほしいのです。

そして、いい意味で考え過ぎることなく、「実行に移せる」ことも大切でしょう。いくらアドバイスを素直に受け入れても、こういった記事やお金に関する書籍を読んでも、実行に移さなければ現状は何も変わりません。プロのアドバイスや対処法を素直に受け入れ、すぐに実行に移すことをぜひ考えてほしいと思います。

この記事のひときわ#やくにたつ
・携帯キャリアへの「こだわり」に根拠があるかを自問する
・クレジットカード払いのリスクを把握する
・保険の保障内容が本当に自分に必要なものか、見返す
・サブスクサービスは定期的に見直す

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介

『90日で「貯める力」をつける本』ディスカヴァー・トゥエンティワン(2022)
横山光昭 著

【プロフィール】横山光昭(よこやま・みつあき)
1971年生まれ、北海道出身。家計再生コンサルタント。株式会社マイエフピー代表取締役。赤字家計の盲点を探りながら抜本的解決、確実な再生を目指す。個別の相談・指導では独自の貯金プログラムを生かし、リバウンドのない再生と飛躍を実現し、これまでに2万4000件以上の赤字家計を再生した。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の各種メディアでも活躍する。全国の読者や依頼者から共感や応援の声が集まる庶民派ファイナンシャルプランナー。『図解 日本一やさしい 年金の正解』(ワン・パブリッシング)、『18歳からの投資信託の教科書』(総合法令出版)、『かんたん年金家計ノート』(コスミック出版)、『13歳からの3000円投資生活』(アスコム)など著書多数。

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