【漫画】深夜残業、パワハラ上司、手取り10数万…。ブラック企業で働く「残業ねこ」の転職奮闘記に応援の声続々

2023/02/01 12:00 | 更新 2023/04/17 07:46
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仕事の合間の息抜きになる作品や働く人を勇気づける作品、今日がちょっとプラスになるような漫画をOneNews編集部がピックアップ。

今回紹介するのは、会社員として働く傍らサラリーマンを題材にした漫画制作を行う、あおいしさん(@ao144444)の「残業ねこ」シリーズ。連日の残業は当たり前、社員が入っては次々と辞めていくブラック企業に勤めていたあおいしさんのまさに“社畜”な日々と、そこから脱出すべく始めた転職活動の様子を描いたコミックエッセイだ。

2022年6月よりTwitterとnoteへの投稿を開始し、2023年1月時点で30以上のエピソードを公開中。実体験に基づくリアルすぎるストーリーと、愛嬌と哀愁が同居した「残業ねこ」のユニークなキャラクターが支持を集め、新たなエピソードが投稿されるたびに多くのコメントが寄せられている。ここでは、作者のあおいしさんにインタビューを行い、会社員と漫画制作を両立させるコツや今後の展望などについて話を聞いた。

ブラック企業からの脱出を図るべく、転職を決意。働く読者から支持を集める「残業ねこ」シリーズ
ブラック企業からの脱出を図るべく、転職を決意。働く読者から支持を集める「残業ねこ」シリーズ 【画像提供=あおいし(@ao144444)】


「今日って何日…?」ブラック企業勤続15年の「残業ねこ」が転職活動に奮闘

「連勤しすぎるとこうなる」より
「連勤しすぎるとこうなる」より 【画像提供=あおいし(@ao144444)】

残業が常態化している、とあるブラック企業で働く「残業ねこ」。働きすぎて日付の感覚がなくなり、消費期限切れのパンを食べてしまう。丁寧な暮らしに憧れて定時退社を試みるも、上司から急ぎの仕事を振られてしまい、またもや残業。「明日が来るのが怖くて眠れないよ」と心身をすり減らしながらも“社畜”の日々に耐え続け、アルバイト時代を含めると勤続年数は15年を超えた。働けど働けど手取りは10数万円。貯金もロクにできず、将来の不安に怯える毎日。ある日、「転職してえ…!」と思い立ち、転職サイトへの登録を行う「残業ねこ」だが、転職成功までの道のりはそう甘くはなかった。

「現実を知る残業ねこ」より
「現実を知る残業ねこ」より 【画像提供=あおいし(@ao144444)】


転職サイトに登録して1週間、企業からのスカウトは一向に届かない。「学歴も資格もないからだ」と気づいた「残業ねこ」は、ファイナンシャルプランナーの資格取得を目指して勉強を始めることに。試験前日も仕事に追われ残業し、寝不足ながらもなんとか試験を乗り切った矢先、“お祈りメール”続きだった「残業ねこ」のもとに書類選考通過の連絡が…!面接時の抜き打ちテストの出来が“爆死”だったことからあきらめモードだったそんなとき、「採用」の電話がかかってきたのだった。

ようやく転職先が決まり、上司への退職報告を行う「残業ねこ」に対し、上司から返ってきた言葉は、まさかの「俺だって辞めてえんだよ!」。果たして「残業ねこ」は無事に退職し、新天地へ移ることができるのか…。Twitterやnoteでは、その後の続きとなる「辞めたい残業ねこVS辞めさせたくない上司」や「退職の話が社内で広まって気まずい思いをする話」といったエピソードを掲載しているので、まとめてチェックしてみてはいかがだろう。

「怒りを活力にする残業ねこ」より
「怒りを活力にする残業ねこ」より 【画像提供=あおいし(@ao144444)】


「私も似たようなことがあったので思い出してしまいました」「こんな上司に負けないで!」「もう既に辞めてるのはわかってるけど、『辞めろー頑張れー』って応援したくなる」など、働く読者たちから共感と支持を集める同シリーズ。これからのキャリアや働き方に悩む現代人なら、少なからず自分自身と重ね合わせてしまう部分もあるはずだ。「残業ねこ」が「定時ねこ」になる日を願いながら、今後の更新を楽しみに待とう。

つらい日々を漫画に昇華させる。描き続けることが心の支えに

ーー「残業ねこ」シリーズはどのような思い、きっかけから生まれたのでしょうか?
仕事でつらいことや悲しいことがあったときに、「漫画のネタにして昇華しよう!」と思い、描き始めました。

ーー同シリーズを描くうえでこだわっている点や特に気に入っているエピソードはありますか?
「残業ねこ」はシンプルな造形のキャラクターなので、その分、表情にこだわって描いています。気に入っているエピソードは、転職活動で採用通知が届いた話です。

「転職面接後の残業ねこ」より
「転職面接後の残業ねこ」より 【画像提供=あおいし(@ao144444)】


ーー読者の方からさまざまなコメントが寄せられていますが、印象に残っているものはありますか?
「パワハラ上司に負けるな!」と、「残業ねこ」への応援コメントをたくさんいただけたのがうれしかったです。自分自身もすごく救われました。

ーー創作活動はいつごろからスタートされましたか?また、SNSに漫画を投稿しようと思ったきっかけはありますか?
漫画は学生時代から描いていたのですが、なかなかうまくいかず、漫画家の夢はあきらめていました。そんなとき、『労働者のための漫画の描き方教室』(川崎昌平、春秋社)を読んだのがきっかけで、SNSで漫画を投稿するようになったんです。「働きながら表現する」ということの方法論が書かれており、この本のおかげで漫画を描く楽しさを思い出しました。

ーー会社員と漫画制作を両立させるコツやそのために意識していることなどがあれば、教えてください。
仕事が忙しいため、なかなかまとまった創作時間を取れないのですが、寝るまでの数時間を使って毎日少しずつ描いています。「今日はセリフだけ」「今日はコマ割りだけ」といったように、日ごとに作業を分散させるなど工夫しています。

ーー「残業ねこ」シリーズは今後も続けていく予定でしょうか?展望や目標があれば、教えてください。
今後も続けて描いていきたいです。いずれは自主製作でもいいので、本にしてまとめたいと思っています。

ーーあおいしさんの描く漫画に元気づけられる読者も多いと思います。作品を楽しみにしているフォロワーさんや読者へ向けて、メッセージをお願いいたします!
読んでいただけるだけでうれしいです。感謝しかありません!いつもありがとうございます。

■Twitter:あおいし(@ao144444)
https://twitter.com/ao144444
■note:あおいし
https://note.com/ao14/

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