漫画家にあこがれた子ども時代を経て、自分の好きなことを少しでも発信したいという気持ちから、2017年ごろにブログやSNSで活動を始めた、まくべす(@maxvess3)さん。現在はWeb広告関係の仕事をしながら、作品を執筆・公開している。

今週は『目指せ!日本一の社畜!ぬこリーマン』シリーズから、『指示待ち人間』をお届け。入社面接時、上司や人事担当から「新しい風を吹き込んでください」「自分の頭で考えて行動する人を評価します」と言われたぬこリーマン。しかし現実は、「まずはマニュアル通りにやってくれ。この通りにやれば問題ない」と言われる。確かに会社によってやり方はあるので、まずはマニュアル通りに仕事をこなすぬこリーマンだが…。

入社して1カ月後、渡されたマニュアルに気になる箇所があったため、良かれと思って上司に意見を伝える。ところが、「言われた通りにやってくれればそれでいい」と一蹴されてしまい、仕方なくこれまで通り、マニュアルに従って仕事を進めることに…。

それから半年後。あらためて上司にマニュアルの改善を提案するのだが、「その工程を省いたことでミスが起きたら君は責任をとれるのか」と責められてしまう。「なに言ってもムダだな…」と悟ったぬこリーマン。これをきっかけに、仕事は言われた通りにやることにした。

すると、上司と人事担当の会話が聞こえてきた。「当社は指示待ち人間ばかりだな」「どうしてみんな積極的に動いてくれないんですかね?」。この会話を聞いていたぬこリーマンはモヤモヤしてしまうのだった。

「自分の頭で考えて…」と言いながら、出てきた意見に聞く耳を持たない上司。そんな状況で「どうしてみんな積極的に動かない…?」と愚痴られてしまっては、部下はたまったものではない。上司には長年やってきたやり方があり、過去の事例を重視することも大切だが、もし社内に新しい風を呼び込みたいと考えているのであれば別のやり方を試してみたり、アップデートすることもまた大切なこと。上司が望んでいる積極性と、ぬこリーマンの提案は異なるものだったのかもしれないが、部下からの提案に聞く耳を持たない上司のもとでは、“積極的に動く社員”が育たないのは無理もない。この環境で働くぬこリーマンが不憫でならない…。
画像提供:まくべす(@maxvess3)