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横川楓の「ミレニアル世代のお金の常識」【第9回】家は買うべき?それとも借りるべき?永遠のテーマを考える

2023/02/24 17:30
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「やさしいお金の専門家/金融教育活動家」こと横川楓です。今回の連載では、お金に関するトピックスにおいては、まさに「永遠のテーマ」といえる内容を取り上げます。それは、「家は買うべきか、借りるべきか」問題です。みなさんはどう考えますか?では早速、私の考えをお伝えしていきます。


持ち家にはローン以外の支出が伴う

「家を買うべきか、借りるべきか」という疑問を考えるうえで、「自分のお金がどう動くか」という視点から見ていきましょう。

持ち家の場合、一括で購入できない場合にはローンを組んで購入代金を支払っていく必要があります。家は、立地や広さなどにもよりますが、そもそも高額ですから、この返済は数年で終わるものではありません。そして、購入代金に加えてローンの利息も支払っていく必要があります。

家を買う場合、一般的には「収入の10〜20%の返済額が望ましい」とされます。これにあてはめると、たとえば若くてまだ給料がさほど高くなく月収が25万円の人のケースなら、毎月の返済額は2万5000円〜5万円となります。

賃貸の場合には「家賃は収入の3割が望ましい」といわれますから、それに比べると安いですし、ローンを完済すれば家が自分の資産になることを思うと、とってもお得に感じるかもしれません。

でも残念ながら……この上記のような返済額では、もちろん場所や条件にもよるものの、多くの人が思い描く理想のレベルに達する家を買うことはなかなか難しいのです。それなりの家を買おうと思えば、毎月10万円前後のローンの支払いがあることも。

また、家の購入をはじめて考える人が見落としがちなのが、家の購入代金以外に必要なお金のこと。家を持っていれば固定資産税を支払わなければなりません。また、水道や電気、ガスといった設備の故障が起きたときには、賃貸であれば大家さんや管理会社に対応してもらえますが、持ち家であれば自分でどうにかしなければなりません。持ち家には固定資産税や修繕費の支払いも伴い、「ローンさえ支払えば終わり」ではないことはしっかり認識しておかなければならないでしょう。

【やさしいお金の専門家/金融教育活動家】横川楓さん
【やさしいお金の専門家/金融教育活動家】横川楓さん【撮影=阿部昌也】


いくら家賃を支払い続けても資産にならない賃貸

ここまでを読むと、賃貸のほうがよさそうに感じるかもしれません。しかし、持ち家はローンを完済すれば家や土地は自分の資産になりますし、それこそ一戸建てであれば物音などをあまり気にすることなく過ごせるというのは大きな魅力となるものです。また、マンションであっても持ち家であれば壁紙など内装を自由に変えられるというメリットもありますよね。

一方の賃貸にもメリットはあります。先に触れた固定資産税や修繕費はかかりませんし、コロナ禍によってテレワークが広まったいまなら、よりよい環境を求めて住む家を自由に変えられる点も大きな魅力です。また、働き方の変化に限らず、家族構成が変わったとか近所トラブルに巻き込まれたといった、「住み替えたい」と感じたタイミングで気軽に移り住むことも可能です。

そのタイミングには、場合によっては「職を失って転職したものの、これまでより収入が大きく減った」といったケースもあるでしょう。そんなとき、もし持ち家であればローンを支払い続けることができなくなると大変なことになってしまいますが、賃貸であれば家賃が安い家に引っ越せば済む話です。

もちろん、賃貸にもデメリットがあります。持ち家の最大のメリットが「ローンを完済すれば自分の資産になる」ということであれば、逆に賃貸の最大のデメリットはその裏返しに「いくら家賃を払い続けても自分の資産にはならない」という点でしょう。

また、固定資産税や修繕費は必要ないものの、一般的には敷金や礼金、更新料などがかかってきます。あるいは、お金の面とは別に、自分好みの部屋に変えられないことや老後になると家を借りにくくなることもある点もデメリットです。

「持ち家と賃貸の双方が持つメリットとデメリットを比較しながら『自分にとっての理想の暮らし』を考えましょう」
「持ち家と賃貸の双方が持つメリットとデメリットを比較しながら『自分にとっての理想の暮らし』を考えましょう」【撮影=阿部昌也】


考えるべきは、「自分にとっての理想の暮らし」

持ち家と賃貸、そのどちらにもメリットとデメリットがありますから、「家を買うべきか、借りるべきか」という疑問に対する回答は、「どっちもどっち」としかいいようがありません。

そんなときに考えるべきは、やはり「ほかの誰でもない自分にとってのメリットとデメリットは何か?」ということなのでしょう。

例えば、この問題を考えるときに欠かせない要素として住んでいる地域があげられます。東京や大阪など大都市と比較すると、地方の賃貸物件が安いのはあたりまえですが、なかには持ち家率が高く賃貸物件が少ないため、いわゆる田舎と呼ばれる場所にもかかわらず賃貸物件の家賃が割高だという地域もあります。

そうなると、その地域では家を買ったほうがお得といえるかもしれません。それは、紛れもなく自分にとってのメリットを考えた結果としての行動です。

家という資産を手にしたいのか、それとも気軽に住む場所を変えられる自由が欲しいのか――。そんなふうに持ち家と賃貸の双方が持つメリットとデメリットを比較しながら「自分にとっての理想の暮らし」を考え、「家を買うべきか、借りるべきか」という疑問に対してしっかり向き合い、自分なりの答えを出してほしいと思います。

この記事のひときわ#やくにたつ
・持ち家には固定資産税や修繕費の支払いなどローン以外の支出が伴う
・賃貸は、いくら家賃を支払い続けても資産にならない
・考えるべきは、「自分にとっての理想の暮らし」

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=阿部昌也

『ミレニアル世代のお金のリアル』フォレスト出版(2019)
横川楓 著

【プロフィール】横川楓(よこかわ・かえで)
1990年生まれ。経営学修士(MBA)、ファイナンシャルプランナー(AFP)などを取得。やさしいお金の専門家/金融教育活動家として、「誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーにお金の知識を啓蒙、金融教育の普及に取り組んでいる。 2022年1月には一般社団法人金融教育推進協会を設立し、代表理事となる。マネーコンテンツ制作や企業や官公庁のアドバイザー、セミナー講師、雑誌・WEB・テレビなどメディア出演多数。
Twitter:@yokokawakaede
公式サイトはこちら

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