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今回取り上げるのは、岐阜県美濃加茂市が国の地方創生テレワーク交付金を活用し、市内3カ所にオープンしたサテライトオフィス。新しい働き方が広がる中、都市部の企業が美濃加茂市にサテライトオフィスを開設することによる、新しい人の流れの創出やビジネスの活性化を目指すという。古民家やトレーラーハウスをオフィス化し、交流とビジネスが生まれるワークスペースとして機能させる狙いだ。
“転職なき移住”に注目が集まる昨今、国が地方創生につながるテレワークを支援
山々に囲まれた豊かな自然を残しつつ、名古屋市などの周辺都市からのアクセスもよい岐阜県美濃加茂市。手厚い奨励金制度を用意するなど、活力ある街づくりのために、市が主体となって積極的に企業誘致を推進している。
そんな同市が今回、国の地方創生テレワーク交付金を活用して、3つのサテライトオフィスを設立した。地方創生テレワーク交付金とは、サテライトオフィス等の施設整備・運営等、地方創生に資するテレワークの推進により、地方への新たな人の流れを創出する地方公共団体の取り組みを支援するという制度。誕生の背景として、新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークが普及し、首都圏内の企業に在籍したまま地方へ移住する“転職なき移住”に関心が高まっていることなどが関係している。
「3カ所のサテライトオフィスには、それぞれに個性的な“美濃加茂市らしさ”があります。里山サテライトオフィスは豊かな自然に囲まれた環境、アウトドアワークスペースはその名のとおりラフティングやSUPのアクティビティも可能、まちオフィスはアクセスのよさが特徴です。プロフェッショナルなスキルを持つ方々やチャレンジ意欲のある若い方々など、幅広い業種や世代の皆様に美濃加茂市ならではのロケーションを活用していただきたいです」と市の担当者は話す。里山、川沿い、駅近の特色ある空間を生かしたウェルビーイングな働き方を提案し、都市部と美濃加茂市の新たなつながり、新たな人の流れを創出していくという。
里山、川沿い、駅近。個性豊かな3つのサテライトオフィスが誕生
3つのサテライトオフィスはそれぞれ、美濃加茂市ならではの特色を生かした個性豊かな環境に。すべてにWi-Fiや簡易的なキッチンを用意するほか、オフィスによっては宿泊が可能なのでワーケーションにも活用できる。
里山サテライトオフィス「Fields&Lab. MINOKAMO」は、築60年以上、約3000坪の古民家をリフォームしたオフィス。農業・林業体験、フィールドワークを提供する同市の里山を活用した取り組みの拠点にもなっており、豊かな自然に囲まれて働くことができる点が魅力だ。
アウトドアワークスペース「OFFICE WONDER」は、トレーラーハウスを利用した、非日常的な雰囲気あふれるオフィス。川沿いの自然を満喫しながら働くことができ、仕事終わりなどにラフティングやSUPといったリバーアクティビティを楽しめる。宿泊ができるほか、隣接するリバーポートパーク美濃加茂内の会議室やホール、カフェも利用可能なため、ニーズに合わせていろいろな使い方ができそうだ。
「MACHI-OFFICE(まちオフィス美濃加茂)」は、JR美濃太田駅から徒歩1分とアクセス抜群で、宿泊・レンタカー等の提携先も用意されている。銀行や飲食店など周辺環境の利便性が高く、旧中山道や木曽川も徒歩圏内にあるため、街散策を気軽に楽しめるところもポイント。
サテライトオフィスは、各オフィスのホームページなどから問い合わせ・申込みのうえ、運営者との面談等を経て利用することが可能。多様な働き方や暮らし方が推進されている今、地方のサテライトオフィスを拠点にして働くことによる、変化や刺激を楽しんでみてはいかがだろう。
