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FP飯村久美さんに学ぶ『貯蓄1000万円の壁』を越えるコツ。家計費の比率を見直し、頻繁に使わないものは買わずに借りる

2023/02/25 11:30
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円安による生活コストの上昇や、老後資金問題など、お金に関する漠然とした不安を抱えている人も多いはず。一方で、これまでにも「お金を貯めたい」と考えてきたにもかかわらず、なかなかうまくいかないという人も少なくないだろう。ここでは、『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』の著者でもあるファイナンシャルプランナーの飯村久美さんが、お金を増やすコツを伝授。

今回は第15回。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


固定費の見直しの次に経費削減のためにすべきなのは、「生活の見直し」です。特に無駄遣いをしているつもりがなくても、気がつかないうちに出費を重ねていることがあります。

この気づけなかった出費を把握する手段として有効なのが、家計費の比率を考えることです。

家計費割合サンプル
家計費割合サンプル

上の一般的な家計費割合サンプルと比較すれば、自分がどの項目にお金をかけているのかが把握できます。人よりも多く出費している項目があれば、その出費が正当なものかどうか検討してみましょう。

次に支出を減らすには、「頻繁に使わないものは買わない」という選択肢を考えてみましょう。

例えば、クルマはその代表的なものです。毎日の通勤や買い物に使用しているならともかく、1週間に1回くらいしか乗らないのであれば、カーシェアリングで十分ではありませんか?

クルマを自分で所有するのは、本当にお金がかかります。ガソリン代、保険料、駐車場代は毎月の出費になりますし、自動車税や、不定期ですが点検費用もかかります。また、2年に1回は車検もありますよね。自動車ローンを組んでいる人はそこに返済額ものしかかってきます。

特にガソリン代は、昨今の世界的なエネルギー不足により、だいぶ値上がりしました。「まるで、お金を道にばらまいているようだ……」という人もいるくらいですから、痛い出費であることは間違いないでしょう。

でも、カーシェアリングなら、会員になれば、毎月わずかな定額を支払うだけでガソリン代や保険料も必要なく、24時間いつでも予約をしてクルマに乗ることができます。クルマを所有している人は、あらためて1年間にかかる金額を算出してみてください。そして、所有する必要性が本当にあるのかを疑ってみましょう。

クルマ以外でも、使用頻度の低いものは買わずにレンタルするという方法があります。いまの時代、ありとあらゆるものがレンタルできるようになりました。例えば、スーツケースなどもレンタル可能です。家族のイベントや自分へのご褒美で旅行をするという人は、1年に1回、もしかしたら数年に1回かもしれません。

あるスーツケースのレンタル店では、機内持ち込みができるサイズを3日借りて約4000円、5~10泊用のLサイズなら1週間借りて約5500円くらいだそうです。レンタルなら、旅行の日程に応じて使うスーツケースの種類を変えることもできますし、みずから所有しないことで保管スペースも不要になるのはいいと思います。

ベビーベッドやベビーカー、子どもの運動会を撮影するときに使うビデオカメラや一眼レフカメラ、キャンプやバーベキューに使うアウトドアグッズなども、同様にレンタル可能です。

買うと高額なのに使用頻度が少ないものは、全部レンタルで済ませてしまいましょう。そうすることで、貯蓄にまわせるお金も捻出できて、あなたの部屋もすっきりします。さらにいえば、レンタルなら状態のいいものが使えます。

定額料金を支払うことで、毎月新しい洋服をレンタルできるサービスも増えてきました。あるサービスでは、月額7000~1万円程度で3着ずつプロのスタイリストが選んでくれた洋服を着ることができます。気に入らなければ交換できて、気に入れば買い取ることもできます。こういうサービスを利用すれば一時的なトレンドの服も買わずに済みますし、実際に買うのは下着や定番の服だけで済みます。

サブスクリプションサービスも、余計な出費を防ぎ、ものを持たない生活に使える便利なサービスです。動画配信や音楽配信はもちろんのこと、ファッション、雑貨、家具、家電など、ありとあらゆるものが定額で利用できます。それこそ、家すらサブスクリプションサービスで利用できる時代です。

ただし、契約したら自分で退会手続きをしなければ、永遠に料金が引き落とされ続けます。利用しているサービスを定期的に見直しましょう。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


この記事のひときわ#やくにたつ
・支出を減らすには、「頻繁に使わないものは買わない」
・使用頻度の低いものは買わずにレンタルする

編集協力=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、洗川俊一、横山美和、撮影=樋口涼

『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』
株式会社KADOKAWA(2022)

【プロフィール】
飯村久美(いいむら・くみ)
金融機関在籍中にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。退職後、自らの経験から、お金の正しい知識を身につけることが「生活を守る手段」であり、「やりたいこと」や「夢」につながると痛感。その経験を伝え、その人の夢が叶うマネープランをサポートすることを目的として、2006年FP事務所を開業。テレビやラジオ出演、セミナー講師など幅広く活躍中。著書に『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)、『シングル女子の今日からはじめる貯蓄術』(成美堂出版)、『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)、監修書に『一生お金に困らない! 貯め方・増やし方』(ナツメ社)などがある。FP事務所アイプランニング https://www.fp-iimura.jp

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