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『毎月5分のシン・米国株投資術』著者レイチェルさんに聞く「投資の素人から投資家になった私が、投資をおすすめするワケ」

2022/10/03 19:00 | 更新 2023/04/17 00:03
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レイチェルさんに学ぶ「投資」の話
レイチェルさんに学ぶ「投資」の話

Twitterにてアメリカのマーケット状況を伝え続けている投資家のレイチェルさん。この10月には初の著書『毎月5分のシン・米国株投資術』(KADOKAWA)を上梓した。ただ、以前は「投資に関しては全くの素人だった」という。そんなレイチェルさんはなぜ投資を始めたのか。その経緯、そしてレイチェルさんが投資をすすめる理由を聞いてみた。

友人が儲けていたことで芽生えた投資への興味

今でこそ投資に関する本まで出版させてもらった私ですが、以前は投資については全くの素人でした。そんな私が投資を始めたきっかけは、大学時代からの友人が投資をしていたこと。社会人1年目の秋ごろに会ったときに「実は投資でかなり儲けている」という話を聞き、その友人はもともと勉強家ではあったのですが、「投資までやっているのか!」と驚いたことを覚えています。

社会人になって、私自身も投資の話を見聞きすることも増えてきてはいました。ただ、メディアからの情報を得るだけだとなかなか一歩を踏み出しにくいのも事実です。マネーゲームやデイトレードを扱うテレビドラマもありましたので投資の存在は知っていましたが、「難しそうだし損をしたくないな」と思い、投資を始めることはありませんでした。

しかし、身近なところで実際に投資をしていて、たまたまかもしれませんが、失敗していない人がいるということが大きな後押しとなったのです。知識自体はネット上にもいくらでもありますが、そこからは実際に行動に移す勇気はなかなか得られないものです。

そういう点で言えば、私の場合は身近な友人が投資でうまくいっていたことは本当にラッキーでした。やはり、自分の近いところに投資の経験者がいるということは、大きな安心感につながりますからね。

今はコロナ禍によって友人と直接会って話す機会は減っているかもしれませんが、その代わりにSNS等を通じて自分と同じような立場の人たちの等身大の体験談を知ることはできます。身近に投資をやっている人がいないというなら、そういうところから勇気をもらうこともできるのではないでしょうか。

国内株をすべて売却し、米国株に変えた

友人の話を聞いて以来、「いつか投資をしよう」という思いを持っていた私は、投資について自分なりに調べてみるなどして、ついに証券口座を開設しました。

以降、成功も失敗も繰り返しながら、現在は「米国株投資」をしています。その存在を知ったのは、「2ちゃんねる」でした。「米国株で投資信託を積み立てると億り人になれる」というスレッドがあったのです。ちなみに「億り人」とは、株式投資や仮想通貨取引などで億単位の資産を築いた投資家を指す造語です。

そのスレッドの元情報となっていたのは、Twitterでの発信でした。その情報をたどると、「日本株よりも成長性のある米国株の方がおすすめであり、投資信託を積み立てるだけでいい」というようなことが書かれていました。

「投資信託」とは、「たくさんの投資家から集めた資金をひとつの大きな資金としてまとめて、投資の専門家が国内外の株式などに投資する商品」のこと。資金が大きなものになりますから投資先を国内外の数百社や数千社に分散できることになり、それだけ損をするリスクを軽減できる、つまり儲けやすい金融商品です。

そして、私は直感的に「これは正しい!」と思いました。職場の先輩にAmazonの元社員の人がいて、「RSUをもらっていると株価が毎年右肩上がりなので、実質の年収が大幅に上がった」と言っていたことを思い出したからです。Amazonには「RSU」という、報酬の一部を譲渡制限つき株式でもらえる制度があります。これにより支給されていた株式の株価がどんどん上がったため、実質の年収も上がっていったということです。

調べてみると、Amazonだけではなく、GoogleもAppleもMicrosoftも株価は右肩上がりでした。アメリカは経済のグローバルリーダーであって長期的に見て成長性が高いため、投資をするなら日本株よりも米国株の方がいい——。そう結論づけた私は、このときにすべての日本株を売却して米国株に変えました。

投資を始めると、日常生活が楽しくなる

私は、まだ投資をしていない人にもぜひ投資を始めてほしいと思っています。その理由は大きく2つ。ひとつは、「資産形成のために不可欠だから」です。

今の日本は、かつてに比べて給料が上がりにくくなっています。もちろん、急成長している業界や会社に勤めている人、あるいは大企業に勤めている人なら給料だけで資産形成ができるということもあるでしょう。

しかし、日本の労働者の約7割は中小企業で働いています。そういう多くの給料が上がりにくい人たちにとっては、投資は資産形成の手段として「プラスアルファ」のものではなく、必須のものになりつつあると感じています。

そして、私が投資をすすめるもうひとつの理由は、「日常生活が楽しくなる」という点にあります。投資をすると、投資先の会社がどんなビジネスをやっていて今後どうなっていくのかといったことが気になるようになります。そういう情報を追っていないと投資で勝てないからです。

そうすると、これからどんな企業のどんなサービスの需要が高まるのか、どんな世の中になっていくのかと想像することにもなります。そうして世の中や経済の動きが見えてくるようになると、日常生活をより楽しめるようになるのではないでしょうか。

もちろんそうして得た情報によって、コミュニケーションの引き出しが増えるということもあるでしょう。ビジネスの場では、よく「雑談力が重要」と言われますよね。投資のためにたくさんの情報を得ていると、それらの情報が仕事に欠かせないコミュニケーションにおいても力を発揮してくれることはよくあることです。そのあたりも、投資をする大きなメリットかもしれません。

この記事のひときわ#やくにたつ
・SNS等を通じて自分と同じような立場の人たちの体験談を知る
・投資をはじめると、雑談力にもプラスになる

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹

『毎月5分のシン・米国株投資術』(KADOKAWA)
レイチェル著

【プロフィール】レイチェル。京都府出身。新卒で総合コンサルティングファームで働く。その後、ITメガベンチャー企業に勤務。2023年4月より大学院生に。2021年にツイッターアカウントを開設し、米国株投資を中心に政治・経済からマネー、社会問題など幅広いテーマを独自の切り口で語り人気を博す。Twitterフォロワーは8.2万人(2022年9月現在)。1枚画像でアメリカのマーケット状況を伝える「レイチェルタイムズ」を平日毎日ツイートで配信し多くの支持を得ている。
Twitter:@rachelcubmike

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